~『コピ』にて ・・・ ミニョ ~ | ファン王国物語 

ファン王国物語 

韓国ドラマ「イケメンですね」の二次小説で「ファン王国」というパラレルな世界のお話です。おなじみのドラマのキャラクターが、様々な役柄で登場します。このブログを読んでドラマに興味を持って頂けたら、ぜひ見て下さい。きっと貴方の毎日が変わります、私のように。






院長様 … 神様は、どうしてこんなイタズラをなさるんですか …


よりによって今一番、逢いたくない人が … せっかく働くのが決まったばかりのコーヒーショップに来るなんて …


ど、どうしましょう … やっぱり、お水を持って行ってオーダーを取りに行かないとダメかしら …


ううん … スンドンさんは、食器洗いをしろって言ってたし … このままトボけて無視してれば …


あれれ … スンドンさんは、カウンターの中から出て来ようとしない …


お店の中にいるのは、カウンターの席に座ったワンさんと … 反対の壁側にある2人がけのテーブルの一番奥のイスにいる、あの人だけ …


… って事はアルバイトの私が、お客さんであるあの人へ、オーダーを取りに行かなきゃならないのよね …


う~ん、お水、お水は …


あ、カウンターの端っこにグラスが逆さまになって置いてあるトレーが …


その隣に、レモンの入ったお水のポットがあるから … あれをグラスに入れればいいのかな …


チャポ、チャポ、チャポ …


スンドンさんは、ワンさんと笑って私を見てる … これでいいって事なのね … コ・ミニョ、頑張ります …


コトン …


「あ、あの … お水です」


「あ、ああ … 」


何よ、目を逸らして … 少しでも私に悪いと思うなら、ちゃんと謝って …


ううん、貴方とキスをする前のコ・ミニョに戻して、今日は逢わなかった事にして欲しい … もう遅いけど …


「あの … 何になさいますか … 」


「いつもの … 」


何で、そんな言い方するんですか … 私は今日から働き始めたのに『いつもの』なんて分かる訳ないです …


もしかして、また私にイジワルしてるつもりなんですか …


それに …


メニュー見てるフリしてるけど、逆さまですよ … わざとなのかしら …


「あ、あの … メニューが … 」


「ああ、だから、いつものだって言ってんだろ。スンドンのオッサンが知ってる。早く持って来いよ … 」


な、何よ、何よ、エラそうに … さっきは私に、あんな酷い事したクセに … まるで平気そうな顔して …


貴方にとっては、誰にでもする当たり前の挨拶でも … 私にとっては一生に一度の大事なものだったんです …


でも今は『コピ』のお客さんだし … 公私混同はダメですよね、院長様 …


「かしこまりました … 少々、お待ち下さいませ … 」


クルッ …


『いつもの』を出してしまえば、カウンターの中で食器洗いが出来ます … 我慢、我慢 … これは、仕事です …


「スンドンさん、あのお客さんが『いつもの』って言ってるんですけど … 」


「そうさなぁ、これを出してくれ」


は、早い … もう、あの人がオーダーする前に作ってんですね … スンドンさん、さすがです …


さあ、仕事なんだから笑顔 … は無理でも、せめて膨れっ面にならないようにしなきゃいけませんね …


コトン …


「お待たせ致しました … 」


「あ、ああ … 」


それと … ワンさんと約束したお礼を言わないと …


「あの … マーカー、有難うございました。とても分かりやすかったです」


「えっ、ああ、まあな … 俺ぁ、今は3年だし … あれぐれぇなら学部が違っても教えられるさ。一般教養科目は、大体どの学部も同じだからなぁ」


あ、そうなんだ … この人、3年生で同じ学部ではないんですね … でも何で、そんな事を言うんでしょう …


別に私は、聞いてもいないのに … 貴方の学年や学部なんて興味ありません …


「そうなんですね … では、ごゆっくりどうぞ … 失礼します … 」


「あっ、おいっ … 俺ぁ、チャンだ」


「えっ … 」


「俺ぁ、芸術学部演劇科のチャンだ、覚えとけ … いいな … 」


なっ、何で … 貴方の名前なんて覚えなきゃいけないんですか …


貴方の顔も … 今日の出来事も … 忘れてしまいたいぐらいなのに …


でも芸術学部と音楽学部は、校舎が一緒だったはず … いくら3年生でも廊下ではスレ違うかも …


「はい … チャンさんですね … 」


「フン … 忘れんじゃねぇぞ … 」


何よ、エラそうに …


で、でも … チャンさん …


私が名前を口にしただけなのに … どうしてそんな嬉しそうに笑うんですか …




ペタしてね


にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村
にほんブログ村 韓ドラ二次小説