Seamless!21美×武雄市図書館 | 奥田晃子オフィシャルブログ Powered by Ameba

奥田晃子オフィシャルブログ Powered by Ameba

奥田晃子オフィシャルブログ Powered by Ameba


今日は、武雄市図書館で行われた、「金沢21世紀美術館秋元館長×樋渡啓祐武雄市長×CCC図書館カンパニー長高橋氏によるトークショー」に行ってきました。

昨年10月に、旭山動物園×金沢21世紀美術館×武雄市図書館で文化施設連携パートナーシップ協定を締結しました。全然違うジャンルの公共施設が手を組むことで、どんな効果を生み出すのか、すごく楽しみにしている取り組みの一つです。


90分という大学の授業にしたら長すぎる時間も、あっという間(笑)
いつも思うけど、樋渡さんのトークセッションは本当にスピード感が面白い。
もっともっと聞きたい対談でした。

市長は、武雄市図書館と組む施設をこの2つに決めた理由を「ブランド力」とおっしゃっていました。2つとも年間150万人以上が訪れる公共施設、確かに超ブランド。でも、もう武雄市図書館もそのブランドの仲間入りをしているんですよね。3つのブランドが手を組んで、何をやらかすのか、楽しみでなりません。






お話を聞きながら思ったことは、この3つの施設には共通しているところがあって、それは「空間」のデザインがすごく上手だということ。
質疑応答でも言いましたが、この記事の題名にもなっている通り、どの施設もすごくシームレスだなあと感じました。


武雄市図書館に初めて来たときの感想は、どこからが買える本で、どこからが借りれる本か、正直よくわからんな、でした(笑)そして、料理本とか旅行の本とか、すごく身近で手に取りやすいジャンルが入口の近くにあって、どんどん奥に行くにつれて、古い昔の本とか、図鑑とかになっていく。若者に人気なポップな本から超真面目な本まで、面白く配置されていて、まさにシームレス。あと、個人的に武雄市図書館はキュレーションが超上手いと思っています。ブースごとにテーマがあるし、そのトピックはすごくホットだし、思わず手が伸びてしまう。


21美は、まず外観からしてガラス張りだし・・・展示するのに、外から見えるとか何なんだろうって思うし、外の広大な芝生にはアート作品がごろごろあって、これもアートかな?って思ったら普通の椅子だったり(笑)全く境界がないですよね。しかも、あんなに存在感バリバリで、インパクトの強い建物が建って、絶対孤立するだろうと思いきや、驚くほど地域になじんでいて。むしろ地域のいろんな場所をつなぐ役割を果たしているのが、すごく面白い。


旭山動物園もそう。動物園と言えば、歩く道があって、ここからは檻ですよ、入っちゃだめですよっていうのが当たり前だけど、ここは檻っていう概念、全く無さそうだし・・・(笑)見ているっていうより、動物たちに会いに来てるって感じになる。


どの施設も、ここからがその施設、っていう境界がなくて、何も考えずに、すっと気軽に入れるような空間作りになっている。気づいたら、もう体験している!!!みたいな。動線作りが非常に上手だと思います。






最近よく考えるのは、やっぱ人って「体験する」ことが好きなんだなーってこと。例えばショーとか展示とかは、都会にいけば、いくらでもすごいものに触れられるわけで。求められてるのは、いかに自分が楽しい体験をできるかにあって、重きを置くべきところは実体験だと思う。自分の思い出を振り返っても、覚えてるのはその風景そのものよりも、その風景を前にして、誰と何をしていたかだし。


そう考えたときに、この3つの施設は、普段その施設ではできないような「体験」をすることができるし、そこをとても大切にしていると思った。だから、都会だろうと田舎だろうと、人は来るんですよね。
たぶん、秋元館長も、樋渡市長も、高橋さんも、体験することが大好きな人達で、実際にこうなったらいいよね!っていうのをそのまま提供しているんだと思う。だって、トークショーの中で、どんどんアイディアが生まれるし、いいね!ってなったらその次に出てくる言葉が「やろう!」だもん。なんてフットワーク軽いんだろう。。。
いいねって思ったことは迷わずやる!やってみて、生まれた不満に対しては即対応、修正。最強に効率がいいと思いました。スピードがすごい。





私は、こういう空間作りこそ病院ですべきだと思っていて。だって、今の病院、全然行きたくないんだもん!!
真っ白い壁、仕切られた空間、限られた時間、スタッフオンリーの部屋だらけ、一歩踏み入れただけでテンションダダ下がり、ネガティブな気持ちに包まれて、どんどん病気が悪化しそうな感じです(笑)。一言でいうと、「超閉鎖的」な空間なんです。
一番元気にならなきゃいけない時なのに、誰にも会えなくて孤独だし、暇だし、Wi-Fiもないからネットもできないし、そんな状況だったらそりゃ自分の病気のことをぐるぐる考えちゃうのは当たり前。

私は、病院は、治療はもちろんですけど、一番元気にならなきゃいけない時に活力となるような要素を提供すべきだと思うんです。
考えていることは山ほどあります。絶対やりたい!!
今日はすごく勉強になりました。


病院こそ、シームレスであるべきだと思う!!
もっと、近い存在へ。
空間から作っていかなきゃ。








最後に、秋元館長と^^

秋元館長と!


ありがとうございました!