ピアノあるある「先生の前だといつもどおり弾けなくなる」件 | aki☆音楽Salon 備忘録♪

表題のそれが起こるメカニズムと具体的対処法を考察…

というか昔から漠然と思っていたことを文字起こししてみたら、長くなってしまいました。

 

鍵盤楽器の経験年数や個々人のクセなどで、脳のリソースをどこに使うかは

一人ひとり違いますが、先生や人前でいつも通りいかなくなるという、

初級~中級レベルと言われるかたの多くはこのパターンと思われます。

 

まず、表題のあるあるにハマってしまっている方の頭の中・意識の割合を

新しく曲を渡された譜読み段階の時点と、練習を重ねてこなれてきたレッスン日前日あたりに

分けて円グラフで表すとこのようなイメージになります。

 

 

楽譜を読む(音符・リズム・指使い)の情報のインプットや、

鍵盤を見て正しく指を動かすアウトプット、いずれも意識的に行うため、

脳も体もどちらかというと(過)集中・緊張状態でフル稼働しています。

 

そのような練習を反復していくと、それから次第に、「手の動き」として定着してきて

自動運転のような無意識が働くようになってきます。

このときはもう、楽譜は一音ごと追うことはなく、模様のように見ていたり

さらには、弾いている間にも「今日の夜、何食べよう…」ふと考えごとをしてしまうほど

リラックスして練習するようになっていきます。(練習というよりは「流してる」かんじ)

 

※項目を図1の順番に合わせたので通常の円グラフ表記と異なります

 

手は自動運転だし他の考えごとも出てくるし、

楽譜は大まかにしか見なくなっているためほとんどが無意識。

この無意識によるリラックス状態というのは、

いい練習が昇華した適度な集中とリラックスが合わさった末のいわゆるフロー状態

といわれるアスリートの境地とはちがい

上記の反復起因の慣れからくるリラックスや無意識は、あまりよい状態とは言えません。

 

なぜなら、先生の目や何かしらの状況の変化があるところでは、その無意識は作動せず、

上のグラフでいうところの50~80%の無意識が行っていたことが抜け落ちてしまうからです。

 

以上のことから、人の目や状況の変化(レッスン日・発表会など)があっても

無意識が行っていたところをカバーする要素をつくる、それを鍛える練習を追加することで

「先生の前でいつもどおり弾けなくなる」あるあるは解消されるわけです…

 

とはいえ、これからお伝えする対処法2つは、「結局それなんか…」と

がっかりさせてしまうかもしれませんが、効果はてきめんだと思われますのでぜひご覧ください。

 

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①楽曲分析する。

楽譜をただの音符の羅列と認識せず、意味を持ったフレーズの集合としてそれを練習でも意識する。楽曲分析というと難しく聞こえますが、まずは楽曲の大まかな構成(A・B・A…etc.)

で繰り返し・反復を見つける、AとA’のように若干の違いがあればどう違うのか。

そのような分析に慣れて、構成を意識して弾くことに慣れたら、少しずつ楽典の知識も交えて

分析と練習をしていけば、楽譜を模様のようにとらえることが、

気のゆるみから来るのではなく、論理的な根拠に基づいた正しい読譜に近づきます。

 

②ソルフェージュ(視唱・視奏)力をつける

これは、発表会などの本番力を鍛えるのに直結はしませんが、先生の前で

譜読みしてきたことがほどんど白紙のようになってしまうかたには、

簡単な単旋律を歌ったり弾いたり、

普段自分が演奏するよりやさしい楽譜を①の分析の視点も持ちながら数をこなすことで

「分析」というインプットと「演奏」というアウトプットを相互的に強化します。

 

これらをやることで音楽の基礎力が底上げされ

譜読み段階の図1から、図2の良くない自動運転に移行するのを防ぎ、図2の状態になっても

先生の前では、無意識が行っていた部分を①と②が補完してくれるということになります。

 

 

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以下 おすすめテキスト

ご経験にあったテキストかどうかは先生に相談またはコメント欄へ

 

 

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こう考えると、伝統的なピアノ教室のレッスンは、音楽力全般をバランスよく向上させ

ひいては本番での実践力の安定につながっている、とても効率的な教授法なんだな…

という、身もふたもないお話しとなりました。

 
 

 

 

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こう考えると、伝統的なピアノ教室のレッスンは、音楽力全般をバランスよく向上させ

ひいては本番での実践力の安定につながっている、とても効率的な教授法なんだな…

という、身もふたもないお話しとなりました。