本を整理して

古本屋に出す本を

選んでたんです。

で、最後にちょっと

名残惜しんでおこうか・・・と思って

ちらっと

たまたまめくったページがおもしろかった・・・


薄氷の踏み方/甲野 善紀 名越 康文
¥1,260
Amazon.co.jp


お二人ともとてもユニークな方だなあ、と思って

何冊か読んでいて

そんなノリで持っていた本の一つ、です。

お二人の対談集です。


たまたまぺらっとめくったところのテーマが

“「分からないこと」を追及する”

なんかわたしの気分的にタイムリー\(゜□゜)/


名残惜しくないように(~_~)

気になった個所をひらっときます(^v^)



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




絶えず僕たちは人間は自ら考えること、自ら選択することを回避し

「そうしてる」と思いこませてくれる状況のみを熱望してるんですね。


身体の一部の働きを観察し、

そこをうまく使おうと思ったら、他がうまく働かない。

それが体中に何か所もあるわけですから、

最初はぎこちなくても何度もくりかえしおこなう反復練習で身につくような技ではないのです。

・・・・「こうやっていれば自動的にそこまで行けますよ」というものはありません。

しかし、近代になってからの「ものを習う」という行為は、

まさに「マニュアル通りにやっていれば徐々にできるようになる」

という常識が支配的になってしまいましたね。



自分が頭で「やろう」と考えて行う動きというのは、大したことはできない。

何気ない、頭で意識しない動きは

自由度ははるかにあるでしょう。

なぜなら頭で考えてしまった瞬間に、本来、動きの中にある無数の要素のうち、

ある限定された「AのときにはB」という一対の動きしか使えなくなってしまうわけですから。

全体を同時に使わなくては、よりレベルの高い動きにはなりません。



身体の本質はあくまで「同時並列的」なんです。





人工知能には身体が必要


身体があるというのはそのあるということで

自動的にできること、できないことが明らかになっている、ということです。

人間の頭脳が何か新しいことをやろうとするのはそのことが、

今現在はできないことであることを知っているからです。

なぜなら、人間の頭脳は身体と直結して何ができないかを常に認識しているからです。


頭で考えることには限界がありますが実際に起こる事実というのは

思いもかけないことが起こるものです。

身体を通して頭では考えもつかないような体験を数多くして、

その中からいろんな情報をフィードバックして組み合わせる。

そうすれば頭もよくなるし、動きもよくなっていくんです。

これはロボットでも人間でも同じことです。





今はやはり「何だかわからない」というのは不安だ、

「何だかわからない余地」は気持ち悪い、いう人ばかりなんですよね。

何でもすぐにわかりたがろうとする。

これは分からないことに対する「信頼」がまったくないからではないか、

と思うんです。


・・・・因と果というものが、それこそ甲野先生が言うように符号的に起こる一対一対応ではなくて

例のバックミンスター・フラーの張力統合体テンセグリティの球みたいに

球面を成しているような、一部を動かせば全部が変化し、

スパイラルを成しているように見える感覚だと思うんです。

・・・・・たとえば恋愛をしているときに「ステキなんだけど、でもなんか嫌な感じがする。これはなんだろ」

と感じるような、近い感覚と遠い感覚がせめぎ合ってるような統合的な感覚ですね。

・・・近い感覚はまさに目の前のうつくしいものを見て「美しいですね」と感じる感覚のことですが

遠い感覚というのは、その時に同時に立ち上がってくる「空しい」という感覚だと思うんです。

・・・そういう「近い感覚」と「遠い感覚」の両方の感覚を持つことで

自分の足場が安定しますよね。

そうした中でこそ

「分からないもの」を受け入れられるのだと思うんです。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



思いもかけず

えらいボリュームの引用になってしまった・・(~_~)


前半の方の引用は

たぶん社会的な習慣の考えにのみ込まれてる自分への

よい警告のように聞こえたんでしょうね(~_~)


中盤の人工知能との絡みは

あたま・からだがつながってることの

そこがすばらしいところ、と

特にアレクサンダーワークを始めてから

感じてるところを

うまく書いてくれてるなあ、と思って。


最後の方の引用は

分からないこととどういう風につきあうか、

ということにまさに触れてくれてる箇所なので・・・

でも、わかるような、わかんないような・・・(*^_^*)


まあ、今はまあ分かるような分かんないようなとこにいるんだな、ということが

わかったので、

まあ、ええか・・・(~_~)




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