世界的に有名なミステリー小説「デダリュス」の新作完結篇の発売の決定に伴い、9カ国から翻訳家達が集められました。
9人はどでかい屋敷の何でも揃う地下室で作業を行う事になります。
その理由は、新作の流出を防ぐ為に出版社のオーナーが、9人を隔離状態、しかも完全なる監視の元、電話やインターネット等も使えないよう管理して、外出までも禁じ徹底した対策を施したからです。
ある夜、オーナーに「デダリュス冒頭の10ページをネットに公開した。
500万ユーロ払わないと(日本円だとやく6億4千万円)次の100ページも公開して、要求を拒否すれば全ページ公開する」との脅迫メールが届きます。
小説の内容は今作業している9人以外は知り得ない事なので、9人に疑いが向けられ、狂ったオーナーの陰湿な犯人探しが始まります。
果たして犯人は誰なのか!?
厳しい管理の元、どうやって小説の内容を外に漏らしたのか!?
その答えは誰もが予想できなかった結末でした。
そんな物語になってます。
レビュー
作品を観る前の物語の受ける感覚的には、犯人探し、犯行のトリックを破る的な、探偵モノ的なイメージがありました。ほろら
もちろんそれが今作品の大きな見所ではあると思います。
しかし物語の展開は結構イメージとは違った、違ったというか覆された感覚がありました。
ポイントはいつくかあるんですが、まず探偵もの、犯人探し系のものは、観ている側の心情としては被害者に感情を置いて、犯人を悪い奴として捕まえなきゃならない存在。
立場的には犯人の方が上。
そんな形で観ると思います。
しかしこの作品は、被害者側、9人に仕事を出した人間ですね、その人物が結構横暴で9人に対して度を超えた犯人探しをするんです。
(こんな風に裸にしたり。画像を見せながら)
銃で脅し、暴行を加え、食料や水を与えない。
そんなんだから9人も必死に犯人探しが始まる訳です。
犯人かと思われる人物には力で押さえつけ、ナイフを持ち出すなどとち狂った奴も出てきたりして。
命の危険があるからそうなるのも当然なんですが、そんな展開はかなりのスリラー感を与えてくれて、見応えあるかなり面白い展開にしてくれます。
そしてその展開が、
被害者←可哀想な人、犯人←悪
という構図を逆転させたんです。
でメインの犯人は誰なのかと、あれだけ原稿も人も厳重に管理していたのに、なぜ流出したのかの種明かしですが、意外な事に早い段階で明かされてしまったんです。
「えっ!もう!?」って驚きまたもやイメージを覆されたのですが、驚いたのと同時に「ああっ、これはもうひと展開くるな」と予想できてその展開に期待しました。
予報通りにもうひと展開来てくれたのですが、それは期待した以上の展開を見せてくれました。
内容的には、先程話した被害者←可哀想な人、犯人←悪という構図を逆転させられた感情がばっちりリンクして、この作品の本当の悪という奴が最後落ちていく姿にスッキリさせられます。
と同時に、その展開の背景にある物語がなかなか虚しく悲しいので、事件の犯人だった人物の最後の表情にグッとさせられました。
この様に、本来のイメージを覆してくれて、スリラーでミステリアスな流れから、もう一波乱ある意外な展開、スッキリして切ないクライマックス。
かなり楽しませてくれた作品だったのではないかと思います。
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