若い俳優たちに、勉強の為にドラマを観たいのですが、オススメありますか?の質問に、「北の国からを観て下さい」、と必ず伝える。

フィクションを超えてノンフィクションになるドラマはそう多くはない。

演じるが演じないになり、出来るだけ本当に演じる演出に応える田中邦衛さんは、普段から五郎の衣装を着ていたそうだ。自分と役との境界線を無くして役と一体化する役づくり。だから画面の中で生きている。

それぞれの役も画面の中で生きていてこの世に存在すると思わせられる。黒板五郎、純、蛍は本当に生きていて富良野に行けばいつでも会える。夏休みに富良野に行って五郎さんを訪ねてみよう。北の国からの主人公たちが知ってる人に思えてならない。そう思っていた人は少なくない。

純が主人公の北の国からが制作されてもいいと思っていた。その時はちょっとでも五郎さんが出演してくれたらと勝手に想像していた。もう五郎さんに会えないと思うと寂しい。

唯一無二の俳優、田中邦衛さん。黒澤映画、山田映画、倉本作品と、日本を代表する監督や脚本家が出演を願う俳優。ご冥福をお祈りします。
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