伝統芸能では名跡を継ぐときに襲名披露が行われます。
劇場全体が普段と違って華やかになります。
お客様もみな貴重な興行に来たという高揚感があります。
今回は北千住駅近くのシアター1010(せんじゅ)で十一代目豊竹若太夫襲名披露が行われています。
今まで文楽を観たことのない人にはこの世界に踏み込むまたとない機会です。
事前の勉強など必要ありません。
むしろ全く白紙の状態で劇場の扉を開いてみてください。
新たな世界が広がります。
襲名披露の口上もあります。
口上というのは主な出演者が登場してお祝いのご挨拶をします。
堅苦しい口調でありながらやがて笑いが起こります。
これは日常の人前で挨拶をしなくてはならなくなった時の参考にもなります。
これまでの会場は半蔵門駅近くの国立劇場でした。
その国立劇場が閉場になったため今回は北千住駅前の劇場で行われています。
劇場から一歩出れば駅前の繁華街です。
文楽の世界に入ったまま食事をする、一杯飲む、そして文楽を振り返る。
私は先日終演後、駅前にある高校の先輩の店にうかがいました。
おいしい料理、酒と共に文楽の世界に酔いしれました。
是非シアター1010へ!