この言葉は私が小学生のころ流行した言葉です。

昭和51年のロッキード事件。

アメリカのロッキード社が旅客機を日本に売り込むために賄賂を使ったという疑獄事件です。

国会では証人喚問が次々に行われ、その中で証人が「記憶にございません」を連発しました。

 

「知りません」「覚えていません」「分かりません」だと直接的な言い方です。

しかし「記憶にございません」というのはなんとなく遠回しな表現です。

追及をかわすのに適した巧妙な言い回しです。

質問者がいきり立っても「記憶にございません」で押し通したように覚えています。

 

当時小学4年生だった私でさえ覚えてしまい使っていました。

「さっき言ったでしょ!」と怒られた時に「記憶にございません」

しかしこれはさすがに通用しませんでした。

 

その言葉が令和になった今でも使われています。

追及を逃れるのによほどうまい言い方なのでしょう。