めちゃくちゃハッピーです。

今日、日曜日に「HOLLYWOOD ACROSS AMERICA」
http://www.hollywoodacrossamerica.com/
というショウケースに行ってきました。

ショウケースとは何か?

簡単に言うと、
ハリウッドの役者が、キャスティング・ディレクター
(役者をオーディションに呼ぶ人)や、
エージェントやマネージャーの前でシーンをやったり、
1人芝居のモノローグをやって、
売り込むこと。

そう、役者からの業界への営業アプローチなのです。

たくさんの役者が自分たちで劇場を借りて、
自分たちで業界人を呼んで、ショウケースをやる場合が
多いです。

でも、その欠点は、その業界人がちゃんと来てくれるかどうか
わからないという事。

俺が演劇学校にいた時は、俺のクラスメート達がショウケース
を自腹で払って企画して、結局、業界人が誰もこなかった
という最悪のパターンになったのを目撃したことが何度も
あります。

しかし、この「HOLLYWOOD ACROSS AMERICA」は、他の
ショウケースとは違うのです。

今回、業界トップクラスのキャスティング・ディレクターと
エージェントが来ていました。

彼らは以下の番組のキャスティングを担当しています。


「Heroes」 

「ハイスクール・ミュージカル」

「クローザー The Closer」
 
「ザ・ブラザーズ・ブルーム」 (菊地 凛子出演)

「BRICK ブリック」

「チャーリー・シーンのハーパーボーイズ」

「How I Met Your Mother」

「Brothers&Sisters」

「The Big Bang Theory」 

「Greek」


など、日本の皆様にはピンと来ないものもあるかも
しれませんが、全部、アメリカでトップクラスの
テレビシリーズです。(ザ・ブラザーズ・ブルームと
BRICKは映画ですね。)

エージェントも、沢山の若手スター俳優をクライアントに
持つ、「The Gersh Agency」の社長が来ていました!!


このイベントは凄かったです。

なんと、およそ100人の役者が集まっていました!!
全体の60パーセントくらいが、若い女優さんだったのには
驚いた。あと子供の役者も10人くらいいたなあ。
ステージママに連れられて。

朝の8時45分からからスタートして午後1時45分まで、
キャスティング・ディレクターや
エージェントからのレクチャーを受けます。

45分のクラスが、5回もありました!
学校に行ったという気分。

その授業内容のほとんどが、
役者とキャスティング・ディレクターとの
質疑応答なのです。

役をとるために、なにをすべきなのか?
絶対にしてはいけない事は何なのか?

を、業界の中にいる人間の立場から
かなりためになる情報を教えてくれます。

もう、役者さんはみんなメモを取りまくり!!

そして、45分のランチ休みを取り、
1時45分から、

正念場が始まります。


まず、クラスを半分にわけます。

50人づつになります。

そして、順番に、各々のクラスにいる
キャスティング・ディレクターやエージェントの審査員
の前で、自分の演技を披露するのです。

自分の持ち時間は
一人芝居だと、2分。

2人でシーン演技だと、
3分がもらえます。

ルールは、

先程までレクチャーをしてくれた業界人の採点により、
1クラスのなかから、トップの演技をした役者5人が
選ばれます。

こうして、合わせて10人のファイナリスト達が、
決勝で審査員全員、役者全員の前で、また同じ演技を
披露して勝負するのです。

こうして、第1位から第3位までが決められ、
勝者にはキャッシュで賞金がもらえます。

これは本当に凄まじい闘いです。

役者と役者を競わすなんて、
エゴとエゴの闘いですからね。

緊張しますよ~

みんな、緊張で吐きそうになっている奴や、
めちゃくちゃ早口で喋っている女優さんがいました。(笑)

だから、クラスがめちゃくちゃ寒い雰囲気なんです!!(笑)
その中で演技をするのは、本当に辛い。
ていうか、みんな辛い。

なんか、戦争でヘリからひとりづつ兵士が飛び降りている
ような心境です。

最初に登録した順で番号をもらうのですが、
それが順に呼ばれていきます。

俺は64番でした。

1~50、51~100というように分けられたので、
俺の出番は14番目くらいでした。

俺は一人芝居で、
「あるアバンギャルドでクレイジーな舞台をすることで人気の
ある有名役者に、舞台が終わった後に話しかける、
彼のファンであり自分もクレイジーな役者の男」を
演じました。

もちろん、コメディーです!!!!!

自分が演技した時は、かなり緊張していて
ヤバかったです。でも、その緊張を、有名俳優を
前にしたキャラクターの緊張にして、演技が出来るのが
このネタの利点。

最初に、携帯で二言くらい(架空の友達相手に)日本語で
話していて、有名役者が来たら、電話を切り、
英語で話しかけます。

日本人であるという事を、欠点ではなく、
武器として使うのが、俺のスタイル。

観客が寒い感じだったので、
演じていて難しい所もありましたが、
なんとか頑張りました!!!


全員の演技の披露が終わると、
5分間の休憩があり、
その間に採点が計算され、
ファイナリスト10人が発表されます。

その発表の仕方がヤバイのです!!

さて、休み時間が終わり、
みんながステージのある大部屋に
戻って来ます。

これから、ファイナリスト10人が発表されるのですが、
1人づつ司会者が選ばれた人間の番号と名前を発表
します。呼ばれた役者はすぐにステージにあがり、
演技をしなければいけないのです!!

心の準備全く無し!!!!!

自分の名前が呼ばれるかどうかでドキドキしているのに、
さらにすぐに演技をしなければいけないというのは、、
ハンパ無いくらいに緊張しますよ。
もう、プルプルしていました。(笑)

1人、2人と、呼ばれた役者がステージに上がり、
決勝での演技を披露します。

そいつらの演技を見つつも、
もし自分の名前が呼ばれた時のために、
なんとか心の準備をしようとしていました。

でも、8人くらい呼ばれて、彼らの演技が終わった頃には、
もうプルプルが最高潮で、水をがぶ飲みして、なんとか
落ち着けようとしていました。

「俺は絶対に選ばれている。そして、
勝つのはこの俺だ。」


司会者が9人目のファイナリストとして、
「NO64 Akihiro Kitamura」と名前を呼んだとき、
うおおお!!と興奮した俺は、
まるで漫才の前の芸人のように、
早足でステージに上がりました。

で、必死に頑張りました。

俺のハイテンションでクレイジーな演技、
静かな狂気の演技、言葉使いで責めるシュールな演技、
そして俺の得意なコメディー演技のコンビネーションで、
この一人芝居というチャレンジに挑みました。

俺は浮かんだアイデアをドンドンと入れるタイプなので、
最初にやったバージョンとは少し違うバージョンを披露した
のが良かったです。

会場の人がおもいっきり笑っていたので、
安心しました。

というわけで、
最後に受賞者の名前が呼ばれ、、

俺が第2位に選ばれました。
賞金をゲット!!!!

嬉しかったです。これは嬉しい。

アメリカ人の役者相手に、英語で演技をして
勝つのは、正直自分でもかなり凄い事だと
思っています。


今日は自画自賛ナイトです!(笑)
実は去年も違う業界人をゲストに呼び、このショウケースが
開催され、そこでも俺はコメディー部門のナンバーワン演技
に選ばれ、賞金をもらっています!ういっす!!
そりゃ、気分が良いわ!

いちばん最高なのは、ハリウッドのトップクラスの
キャスティング担当者に、名前と顔を覚えてもらった
という事ですね。

ちなみに、第1位を取ったのは、
俺の横に座っていた、アメリカ人男性のイケメン俳優でした。
たしかに、こいつは演技が上手かった。
「ケビン・マイヤーズ」という将来のスター候補の
若手俳優なので、覚えておいたほうが良いかもしれません。
終わった後に、2人で「グッジョブ!」とガチリと握手を
組みました。

ふうっ~
俺が覚えている間に、この事をブログに書いて、
記録しておこうと思い、イッキに書きました!!

まだ夕飯を食べていないので、
もう行きます!!!!!

今夜は、美味い飯を食って、
ハッピーに祝います!!

最後に一言。

どんなもんじゃ~い!!!!!!!!