『ハリウッドで、愛をさけぶ!』 新進映画監督 北村昭博   AKIHIRO KITAMURA OFFICIAL BLOG  

俺はメディアに対しては「自分は天才だ。」という事を
隠しません。「うわ~生意気なビッグマウスだなあ!」と
思われるかもしれませんが、俺的に言わせてもらえれば、
逆に自分を天才と思わない映画監督の映画は見たくない
です。
スピルバーグもデビッド・フィンチャーも外では謙虚
かもしれませんが、絶対に自分の事を天才と思っていますよ。

という考えが若い俺の今までの考えでした。
でも色々な著名監督の話しを聞くと、みんながそうと思って
いるかと言うとそうでもない。普通にリサーチと知識に
基づいて映画を職人のように監督する人もいれば、
本当に不安に思いながらやっている人もいる。

で、クルーに対してですが、俺のように求心力で、
「最強の映画を一緒につくっているんだ!」という共通の熱い
思いで楽しくやる方もいれば、仕事と割り切って淡々と自分
の仕事をやる人もいる。

まあ、色々な人がいるっていう事で、別に俺の理想の
ヤリ方が一番良いっていう訳ではない。一年前、ある年上の
方に「北村は自分の理想を他人にも要求する。それで
その人間がそう出来ないと、君は失望し怒る。でもね、
他の人間は君のように考えられないし行動できないし、同じ
理想を持つ事もできないんだよ。だから僕が君の方法で
やらないからって、ブチキレてんじゃねー!!!」
と怒られた事があります。そう言われた時に、「たしかに
そうだな。他の人が俺と同じようにやれるわけがない。」と
やけに素直に納得した事が思い出されます。

で、その時は黙った俺でしたが、
それから俺が他人に求めるのを止めたかというと
そうでもない。逆に思った事はガツン!というようになり
ました。刺激を与える存在のほうが面白いと思ったから
です。俺が黙るより、言った方がただ単純に「面白い。
俺もそいつも人生が面白くなる。」という単純な理由です。
だから、俺の周りの人間は時々、俺の刺激にさらされて
ウッヒョーってなる事があります。

映画監督志望の若い子には、そいつの襟首を掴んで
「お前は何を作ったんだ?何も作ってないくせに、
何様やねん!?口だけで映画監督とか自分で言ってん
じゃねー!!何か作れ!ボケ!!」
と叫んで泣かせそうになったり、

コツコツと短編映画を撮って、頑張っている若手映画監督には
「正直に言うけど、短編なんて撮ったって何の意味も無いから
。本当に意味ないよ。今の時代、数百万円で長篇が撮れる。
だから長篇を撮って勝負したら?」とヘラヘラと言っては
内心ブチキレさせたり、

一緒に仕事をしている目上のプロデューサーに激怒しながら、
「なんでこのアイデアがわかんねーんだよ、コラァ!!」
と電話越しで怒鳴ったりした事もあります。

俺の愛する女性に罵声を浴びせたデカイ黒人とベニスビーチで
リアルファイトで殴り合った事もあります!!

こう書いたら、どんだけ問題児やねん!と思われるかもしれま
せんが、普段の俺は愛を奏でる平和主義の非常に礼儀正しい
青年です。全国のおばあちゃんに好かれそうな好青年ですよ。
ただ、本当に正直に俺の理想を相手に求めているだけです。

若い映画監督の後輩にそうやってハッパをかけるのは、
ただ俺が最初の長篇映画「PORNO」を撮影した時は、8年前
の21歳だったという事実があるから。(映画が最終的に編集
されて完成したのはそれから2年後だったけどね。)若い時に
しか撮れない、出来ない事もあるのに「まだ若い」とか「まだ
経験が足りない」とかいう理由で行動に移さないなんて
俺にとっては信じられない。

「短編なんて撮るな。」と昔から言っているのは、長篇を撮ら
ないとビジネスとしてのエンタメ業界にエントリーする事さえ
も出来ないから。俺なんて、高校2年のときの文化祭のため
に2ヶ月くらいかけて放課後に撮って、長篇映画を作った事
がある。「高校2年の俺が出来て、なんでアンタが出来ない
んだよ。」と。50万円かけて短編を撮るなら、200万で
長篇をインディペンデントで撮った方がいい。本当に。
俺が「PORNO」を300万円で撮ったおかげで、「こいつは
長篇を撮れる!」と信頼されて、次の映画はその何十倍
もの予算になったし、今では次の映画をインディペンデント
でなくて、配給が撮る前から約束されている商業映画を
撮らせてくれるという話しもある。短編ではそうはならない。

プロデューサーに対して俺がここまでガチンコなのは、俺が
本当にこのプロジェクトに全身全霊で懸けているという事の
証明だから。だから逆に俺はプロデューサーにアーティスト
として信頼されていると思う。

黒人と殴り合ったのは、、、俺が馬鹿でした。暴力はやはり
良く無い。殴られた所が腫れて、めちゃくちゃ痛かったし。
でも、日本人だからってナメられたらあかん。男だったら、
勇気を出さないといけない時がある。そんなときは、黒人でも
ヤクザでも関係無い。ぶん殴れ!!

あ、やっぱ俺、天才だわ。

てなわけで、お前も俺のような天才になれ!!!!!!!!


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