あの、未知との遭遇経験から5日が経ちました。
そして、朝の8時。
俺はディスコと寝ていました。
いつも、ディスコは俺の右脇に頭を乗せて熟睡しているのです
が、その朝はいつもと違っていました。なぜだか、俺の左脇の
所でカサカサ引っ掻くような音がするのです。
「ディスコ、起きたのか?トイレに連れて行って欲しい
のか?」とぼーっとして俺の右脇を見てみると、ディスコが
いつも通り熟睡していました。
あれ?
寝ぼけながらも、俺の思考回路はある一つの疑問を
浮かび上がらせます。
「では、俺の左脇にいる生き物は何?」
掛け布団をハッとめくってみると!!!!
なんと、小さいネズミが俺の服の上でうごめいていま
した!!しかも、俺の左肩まで上がって来て、なんと
俺の頸動脈を狙って今にも襲いかかろうとして
いる!!!!
「うわあああああああああぁあああああ!!!」
思いっきり叫びながら、飛び上がりました!
右手でネズミを掴んで、掛け布団に思いっきり放り投げ
ました!!!
俺はホラー映画のシチュエーションにもし入れられても、
男だから実際はそんなに叫ばないなと思っていたのですが、
そうでなかったです。男でも、恐怖心から悲鳴をあげる
んですね。掛け布団の上でキーキーいっているネズミを見て、
また悲鳴をあげました!
「うおおおおおおおおおおおぉぉ!!!!」
それからは、俺とネズミの格闘です!
こいつを逃すまいと、掛け布団に包んで、叫びながら勢いで
布団ごと外に出しました!!
寝ていたルームメイトの良次が
「この世の物とは思えない」と彼が形容した、俺の叫びを
聞いて、何事だ!!と起きて外に飛び出して来ました!
アキ
「ネズミが!!ネズミに襲われた!!」
良次
「ええっ!?(絶句)マジすか!!!」
良次がパスタのソースが以前に入っていた
空のガラス瓶を持って来て、それにネズミを捕獲しようと
提案する。
ネズミを毛布で掴んで、ガラス瓶の中に入れる!!!
それがこの画像です。
小さい、ミッキーマウス野郎です。
結構、小さくてカワイイと言えばそう思えましたが、
良次がインターネットで即座にリサーチした結果、
トンデモナイ細菌の持ち主で、吸血ダニやら、衛生上
最悪の存在のようです。
結局、瓶に閉じ込めて、殺すか、生かしてどこかに
解放するかは後で決める事にしました。
「ああ~それにしても、素手でネズミを捕まえるって
凄いよなあ!(笑)ネズミと寝ていた俺って何?(笑)」と
2人で笑い話にして、その後は普段の日常通りの
生活を送ろうとしました。
噛まれたりする前に、捕まえれてよかったなあ~
安心、安心。
午後の4時くらいに、なんだか眠たくなってきて、
ディスコと一緒に昼寝をする事にしました。
いつも通り、ディスコが俺の右脇に頭を置いて、
目を閉じます。そんなディスコを見ながら、
俺も睡眠に入りました。
20分くらい寝ていたその時でした。
突然、ディスコが吠えました!
起こされて「うるせ~なんだよ」と目を開けた瞬間、
グワーっとまた新しいネズミが俺の顔を目がけて、
最強スピードで突進してきている!!
うわあ!顔を噛まれる!!!!!!
と思った瞬間にディスコが飛び上がり、
逆にネズミを噛もうとして、俺を守りました!!
グッジョブ、ディスコチェリー!さすが、俺の犬だ!!
まさに危機一髪!!!!!!!
ネズミは攻撃のチャンスを犬に潰されて、
そのままなんと俺の洋服入れのクローゼットに
逃げ戻りやがりました!!やめて~!!逃げるなら
外に逃げてくれ!俺の部屋にいるのかよ!
マジかよ!!(笑)
俺はあのネズミの目を見て
思いました。
「これは5日前に俺が行なった攻撃に対する復讐だ。」
やつらの目的は俺。
小さくて音も立てずに襲いかかってくるので、
まったく予測不可能。俺はこの静かな暗殺者、
サイレントキラー達に最大の恐怖を抱きました。
小さいネズミの最大の武器は、「人間に対して
存在感を消して移動出来る。」という点でしょう。
最初のヤツも、朝に俺の首もとまで侵入成功していた
のです!!そのくらい気配がわかりません。
ヤバイ!マジでこれは殺られるかも!?
と絶望していた時に、俺の右脇にたたずむ、
ディスコチェリーの目は輝いていました。
まるで、こう言っているかのように。
「へへ、ワクワクしてきたよ、、ネズミか、、ハイ、アタイが
ぶっ殺す!犬をナメんな!!!コラァ!!」
これほどまでにディスコの横顔が頼もしく見えた事は
今までありませんでした。犬はこういう危険事態の時ほど、
ケモノとしての本領を発揮するのです!!!!!!!!
「アタイの名はディスコチェリー、犬をナメんな!!」
(続く)