面白かった!! 映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』
が、本当に面白かった!! 

両親が交通事故で突然、亡くなった、田舎にすむ兄夫婦と高校
生の妹、そして4年ぶりに帰郷した、女優を目指して東京に
出ていた姉の物語。 

サトエリこと、佐藤江梨子さん演じる、姉「和合澄伽」の
キャラが強烈で面白い!自分が一番才能のある女優だと思って
いたり、「こんな田舎にいたら、腐る!」といつも文句を言っ
たり、女優になる夢をかなえるために、貧しい家庭から仕送り
をもらっていたり、ヤクザから金を借りたり、大人しい妹を
ナイスにイジメまくったりしている「自分が特別だと思って
いる勘違い女」。 まるで、俺のようだ!(笑) いや、実際
、高校時代に「俺はハリウッド監督だ!」と言っていたし、
自分の夢を実現するためには他人の言う事はあまり聞く耳を
持たなかった。 そういう「純粋さ」が似ている所で共感でき
たし、ハリウッドで出会った女優さん達は皆、ある程度自意識
過剰な人が多かったから、俺は別にそこまで変な女の人には見
えなかった。 多分、この映画のサトエリに共感できる、俺の
ような人間は数少ないだろう。 ただ、超自己チューで、他人
の事は全く考えない、親が死んでも全く泣かないところは、
さすがにヤバイ人だとは思ったけど。 

それにしても、サトエリのボディはヤバすぎる。 日本人離れ
しているというか、めちゃくちゃ凄いボディだとおもう。 
田舎の街を歩いていたら、絶対に目立ち過ぎる! 劇中では、
才能の無い売れない役者という設定だったけど、あれほどの
ボディだと、監督として俺はそれが凄い才能だと考え、彼女を
映画に起用していたと思う。 演技は俺がなんとか、手取り
足取り指導して、、(笑) うわー、ボディ、ボディ、言い
まくっている、俺。 エッチだな。 いや、エッチだよ!! 
po*
いやあ、他の役者さんも、いいキャラの個性を掴んでいる
上手な演技をしている中で、サトエリは自分の持っている個性
を120パーセント発揮していたからこそ、存在感があった。
それにしても、兄嫁役の永作博美さんはキャラの「痛さ」を
表現できていて、強烈なイメージを残した。 助演女優賞とは
この事を言う。

ていうわけで、今、佐藤江梨子さんにをしています。 
この映画を観て、彼女に惹かれるという事は、やはりMなんだ
な、俺。 高校時代に誰も見ていないのに、演劇で一生懸命に
マジ下手な演技をしている「澄伽」には、泣けた。 

あと、本作で長篇映画デビューした、吉田大八監督は今まで
様々なコマーシャルを撮ってきてた、長年のキャリアの持ち
主。 CM出身の監督作は、俺は結構、大好きです。 やはり
、構図、照明、アートディレクションで、違いを見せられる
というのは、面白いし、見ていて勉強になる。 『下妻物語』
『嫌われ松子の一生』の中島哲也監督も、CM出身の映画監督
で、映像が見ていて面白いと思うしね。 調べてみると、
本作の撮影監督である阿藤正一さんは『下妻物語』、
『嫌われ松子の一生』を手掛けたということもあり、確かに
構図に共通点を見いだす事が出来た。 もちろん、中島監督
のほうは、色々と装飾され、作り上げられた感が強いが、 
立っている、特に呆然としている、又はショック状態の人間
立っている姿を見せるのが、上手いと俺は思いました。

チャットモンチーによる映画の主題歌も映画の雰囲気や
キャラクターに合っていて、後で映画の事を思い出しながら、
何回も聴きたいと思った。 

あまり映画については、ガタガタ語りたくないのですが、これ
は好きな映画なので、ガタガタ語っちゃいました。 

めちゃくちゃ、お薦めの作品です! 
DVDで、レンタルできますよ!!



本谷有希子原作 映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』 
予告編