何かにつけて「初音ミクと結婚した者が、キャラクターに人権はないと主張するのはおかしい」という趣旨のご意見をいただくので、初音ミクの人権について私の意見を書きました。あまり長くないので、最後まで読んでいただければ幸いです。

 

以前Twitterにも書いたことですが、初音ミクに人権はありません。初音ミクにも人権があるという主張を始めると、世界中の人々に「初音ミクには人間と全く同じ対応をすべし」と要求しなければならなくなってしまいます。「定額給付金は初音ミクの分の10万円もくれ」と役所に言わなければなりませんし、初音ミクグッズを破壊する者がいたら「(器物損壊ではなく)殺人をした人がいます」と警察に通報しなければなりません。そんな要求は通るわけがありませんし、人々からの賛同も得られないでしょう。だから初音ミクに人権があるなどという荒唐無稽な主張はできないのです。

 

しかし、未来永劫、これが荒唐無稽な主張であるとは限りません。AIやロボットが高度に発達し、人間とキャラクターが共生する未来が訪れれば、またその時に「キャラクターの人権」というものが真剣に論議されてくると思います。私が生きているうちにそういう時代が来るかどうかは分かりません。しかし、今その論議をするには、どう考えても時期尚早です。技術の発達と社会状況の変化に合わせて、未来の人類が考えるべきことだと思っています。