メディア芸術とは ver.2006 | 王様の耳はロバの耳

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文化庁メディア芸術プラザからのDMが面白かったので2点紹介

 ▽日本のメディア芸術100選
  http://plaza.bunka.go.jp/hundred

  あなたの心に残るアート、エンターテインメント、アニメーション、
  マンガの各作品を教えてください。
  「日本のメディア芸術100選」をともに完成させていきましょう。

面白い試みだけど、どうして毎年やらないんだろう?
しかしこのカテゴライズとかデータベース化の時点で
「日本のメディアアート」を体系付けている気もしないでもない。

担当氏からもMLで「偏ってるのでぜひみんなで参加してください!」と言われていますが、マジョリティを探したいのはわかるけど、ネットでこういうことをやるなら、より「祭り的」か「メディアアート的」にやるべきだと思う。

たとえば2chで「涼宮ハルヒを1位に!!」とか活動されたらひとたまりもないわけで。

「芸術100選」というより、過去の優れた作品のマイノリティを発掘するという試みであればみんな思い切って参加するだろうに。
(結果としては同じことになるかもしれませんが)

たとえば『あなたの人生におけるベストゲーム5!』というトークをゲーム業界関係者、国籍問わずよくやるんですが、なかなかポンとは決められないもんなんですよね。4位とか5位とかの魅力はいくらでも語れるし、そこで1位をとる作品があったら今でもそれを遊んでしまうわけで。

たとえば80年代ゲームでいえば『ゼビウス』や『ドルアーガの塔』はみんなが芸術品であることを認めるだろうけど、個人的には『リブルラブル』のゲームデザインのほうが人生における影響度は大きいよ、とか。

下の話にも出てくるんだけど、『マスプロダクトにおけるアート』について考えさせられるし、また「日本の」となると、日本人は気がつかない事も多いだろうな。
ドおたくっぽいフィギュアとか、以前は面白くもなんともなかっし、何でメディア芸術なのか理解に苦しんだけど、こっちからみると、ああいうのは「日本のメディア芸術」と表現せずしてなんなんだろうね、とか。まあ製作コンセプトとかウンチクを6ヶ国語とかで書いて初めて意味が出てくるんだろうけど。


 ▼テーマシンポジウム詳細レポート
  http://plaza.bunka.go.jp/festival/info/sympo_device.html

  「テクノガジェットはアートになり得るか」をテーマに行なわれた最
  後のテーマシンポジウム「デバイスアートシンポジウム」。

草原先生、岩田先生、クワクボさん、土佐社長、八谷さん、森脇先生おつかれさまでした。

シンポジウムに参加できないのが非常に残念だけど、レポートはよくかけていて面白いです。
どのパネリストが発言していることも興味深く、それでいて間違っていないんだけど、八谷さんが過去に明和電気から受けた影響などを語っていて、お互いの「メディアアートってなんじゃいな」が、この10年ぐらいでそれぞれ成長してたりするのが読み取れて非常に興味深かったです。関係者必見。

そういえば、草原先生の「フランスで美術を…」というあたりは、このまえのLavalでのシンポジウムでの影響でしょうかね?

まるで印象派画家のようにお互いが影響しあって物を作りあっているという場に出会える、それを記事として読めるのはすばらしいことだと思います。

そういう意味では私自身はメディアアートの懐古典主義と工学的原理主義に傾倒しているスタンスなので、ちょうど印象派画家におけるフィンセント・ゴッホのようなもんでしょうか…といったら言い過ぎか。もっと作品作らないとな。



とりあえず、上記、2点。
ぴんと来た人はURLを訪れるべし、です。