DirectXの歴史 | 王様の耳はロバの耳

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そういえば、DirectXもWindowsVistaになって大きな転機を迎えるのでその歴史をまとめてみようと思いたった。

http://akihiko.shirai.as/modules/bwiki/index.php?DirectX


プログラミングの深い話ではなくて、あくまで技術史的なところをまとめています。プログラミングAPIとしての詳細と対応H/Wは「Hyperでんち」の小笠原さんのHPにかなり細かく載っています。
http://flatlib.main.jp/dench/dxlist.html


こうしてみると、リアルタイムグラフィックスの歴史って長くて短いし、速いようで遅いような…。

特に次世代WindowsOSで採用されるWPFってその原形の3DUIは2000年ぐらいには発表されてたしね。そんなもん何に使うんじゃ!とかWin32が…とか言っているうちに6年も経ってしまったわけで。
そういう意味では2000年ぐらいにMacOSXを発表して、新しいユーザエクスペリエンスを先に製品化したAppleの功績は大きいよな。逆言うとAppleやLinuxがいつまでも旧体然としたUIなら、Windowsもそのままだろうな。


まあ戯言はこの辺にして、面白いものを発見したので紹介。

EXCONN BLOGS
http://www.exconn.net/blogs/default.aspx
マイクロソフトのエバンジェリストたちが書いているBlog。川西さんほかテクニカルエバンジェリストの人が多いので中々面白いです。


でもローカライズにおけるフォント問題とかはずいぶん前からの話題だよな…。Vistaでは日本語フォントも頂点で持つわけですが、この辺の問題は片付いたのかな…?

Blogはマーケティングにも活用できるという、前傾姿勢を先ずは評価したいと思います。
その中でもいま、トップに掲示されている「Microsoft Expression Interactive Designer」を紹介しておこうと思います。

一般ユーザ向けに簡単に言うと「MSがFlashに喧嘩を売っているようなもの」ですね。もちろんFlashといってもブラウザとかFlashプレイヤー向けのみのSWFではありません。WPFのGUIそのものや、DLL,EXEを書き出し、保存形式は.NETのプロジェクト(.vsproj)…つまり、開発環境そのものということですね。

実はもうダウンロード提供が始まってたりもします。
http://www.microsoft.com/products/expression/ja/interactive_designer/default.mspx

しかしライターの仕事をしているわけでも、試験用の英語環境がポンと用意できるわけでもないのでCommunity Technology Preview (CTP)が必要となるテストを気軽にやれるわけではないですねえ。残念。
MSDNサブスクライバとVirtualPCやVMWareがある人はぜひ試してみて欲しいところです。


しかしこうやって、歴史をまとめみると気がつくのは、DirectX開発者は技術の進歩に振り回されていますねえ。
デバイス初期化周りとか、シェーダーモデルとかは、本来の目的である「ゲーム開発」や「エクスペリエンスの構築」とは全然関係ないのにね。

結果としてWin32は非常に長生きしたわけですが、WinFXも同じように長生きできるのかどうか…。開発者としては.NET Framework1→2で既に肩透かしを食らっているわけで。
堅い所としてはマネージドコードとC#あたりなんだろうけどなあ。
そこまでゼロから学ぶなら、C++とLinuxでもいいやって気もしないでもないし。Virtoolsが次世代OSに対応すれば別に下層のレンダリングエンジンまで書かなくてもいいや、って気もするし。

まあでもGPUVisionなどのHLSLコード&テクニックは今後も生かせそうだし、言語仕様が簡単なだけにコード需要も長生きするかもしれないな。

この手の話題はMSのエバンジェリストじゃない、アプリケーションプログラマにいろいろ聞いてみたい気もするな。特にいろんなプラットフォームの開発を経験している人。