空港に行って考えたこと | 秋葉原社会保険労務士事務所

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私は9月の中旬に、大学のゼミ合宿で沖縄へ行った。対面での合宿開催はコロナ禍で中断していたため、3年ぶりの開催だったらしい。ゼミ生たちと、普段とは違った場所で議論をし、現地の食事を楽しみ、沖縄の学生とも出会うなど、とても楽しく学びの多い時間だった。沖縄での思い出は、ここでは書ききれないので、今回は私が空港で経験したことについて書いてみたい。
 

イスラーム教徒(ムスリム)は1日に5回、義務の礼拝をすることになっている。礼拝は、礼拝場所であるマスジドや自宅、あまり人目につかない清潔な公園や階段の脇などで行える。外出時に礼拝をできる場所を探すのは困難なため、ムスリムが多く住む国や地域では、駅やショッピングモールなどで礼拝スペースが設けられていることがある。日本国内でも、ムスリム人口の増加を背景に、ハラールレストランと同様に、礼拝環境を整備した施設も増えている。
 

多くの人が利用する空港でも、礼拝場所が設けられている。私が今回の沖縄合宿に参加するために利用した羽田空港と那覇空港は、共に国際線が発着する空港であることもあり、礼拝室(祈祷室)の情報が掲載されている。
 

羽田空港
https://tokyo-haneda.com/service/facilities/prayer_room.html
那覇空港
https://www.naha-airport.co.jp/service/others/prayer_room/
(最終閲覧は共に2022年10月5日)
 
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このように礼拝室を用意して頂けるのは、個人的にとても嬉しいことである。礼拝が行えることに加え、礼拝室は他の人も来ないため、静かで安心できる場所だからだ。羽田空港の礼拝室では、空の旅に出る前に快適な礼拝時間を過ごすことができた。

 

沖縄での合宿が終わって帰りの飛行機を待つ間、那覇空港で礼拝をしようと礼拝場所を探していた。だが、HPに書かれている場所へ向かってみても、見つけることができなかった。そこで職員の方に尋ねてみると、HPに掲載されていたのは国際線ターミナルのことで、私がいた国内線ではなかったようだ。私が那覇空港を訪れた2022年9月23日には、新型コロナウイルスの影響により、那覇空港は国際線の発着がないため、礼拝室は閉鎖されているという。
 

羽田空港も国際線ターミナルにしか礼拝室は設置されていない。日本で生活し、日本国内で飛行機を利用して移動するムスリムの数が少ないと考えられることから、国内線ターミナルに礼拝室は設置されていないのだろう。だが最近では、コロナの状況も変化し、来日する留学生や労働者、観光客の数も増え始めている。また、私のように日本で生まれ育ったムスリムが増えている。これらの状況を踏まえると、国内線のターミナルにも礼拝室を設置しても良いのではないだろうか。ムスリム向けの礼拝室としなくても、人目が避けられ、静かで、清潔な環境が保たれた場所は、ムスリム以外にも必要としている人はいるかもしれない。私が通う大学でも、サイレンスルームとして、礼拝以外の目的での使用を念頭に入れた部屋が設けられている。
2022年10月からは、空港での水際対策は大幅に緩和される。これを機に、日本国内での礼拝スペース、もしくはサイレンスルーム等の設備の整備が進んでいってほしいと思う。

 

 
 
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引用元:空港に行って考えたこと