先日シンガポールから日本へ本帰国しました。帰国直前に新型コロナに感染し、回復者用の領事レターを利用して帰国したので、参考までに私たちの経験を記しておきます。

 

(1)領事レターとは

大使館のページに記載されている通り、コロナ回復後にPCR検査で陽性が出続ける人のために、回復者であることを証明するレターです。通常の出国72時間前検査で得られる陰性証明の代わりになるものとされています。我々も帰国直前にYamaさんのブログ等でその存在を知りました。大使館のページの説明がかなりシンプルで、実際どのような手続きやスケジュールで発行できるのかが少し分かりづらいので、私たちもドキドキしながらフライト日を迎えました。

 

(2)スケジュール

私たちが経験した実際のスケジュールを以下に記します。

Day 1 自主ART(抗原)検査により夫と私の陽性が発覚。自宅隔離に入る。

Day 2 クリニックでART検査を受検し陽性を再確認。

Day 3 自主ART検査で夫は陰性、私は陽性。

Day 4 自主ART検査で夫は陰性、私は陽性。

Day 5 自主ART検査で夫は陰性、私は陰性。シンガポールのルールより、最初の陽性確認時から72時間経過かつ自主ART検査で陰性となったため自宅隔離終了。同日午後にクリニックでPCR検査を受検。

Day 6 昼過ぎにPCR検査結果がメールで届き、二人とも陽性。すぐに在シンガポール日本国大使館へ回復者用の領事レターの発行依頼をメールで送信。

Day 8 夕方に領事レターをメールで受領。

Day 9 午前中に出国72時間前のPCR検査を受検。

Day 10 昼過ぎにPCR検査結果がメールで届き、二人とも陽性。

Day 11 MySOSからファストトラックの申請。陰性証明書は無しを選択し、黄色表示のまま完了。

Day 12 空港カウンターで領事レターを見せて無事チェックイン・出国完了。日本入国時も黄色表示のMySOSと領事レターを見せるだけで、陰性証明書を持っている人たちとほぼ同程度の所要時間で入国手続き完了。

 

(3)参考情報・注意点など

【ART検査とPCR検査の違い】

このページによると、PCR検査で陽性になってから(または発症してから?)、1ヶ月程度はPCR検査では陽性が続くそうです。実はART検査よりもPCR検査の方が感度が高いため、ART検査で陰性を確認し回復者となった場合でも、PCR検査を受けると陽性?という状態になってしまいます。シンガポールでは陽性確認から72時間経過かつART検査で陰性となった時点で回復者とみなされるので、多くの方がこのような状態になっていると言えます。厚生労働省の基準でも、10日間経過かつ症状軽快後72時間経過で療養解除(つまりこの時点で実質的に他者への感染リスクは極めて低い)とされているので、この場合も療養(回復)後にPCR検査で陽性となるケースは多々あり得ると思われます。

 

【PCR検査やレター発行依頼のタイミング】

一番の注意点は、大使館にレターの発行を依頼するためには、コロナ回復後に受検したPCR検査の陽性の結果が必要で、かつ、レター発行までに依頼から最大5業務日要することになっているため、通常の出国72時間前検査で陽性になってから依頼するのでは多くの場合に間に合いません。私たちの場合はフライトが日曜日だったため、72時間前検査を木曜日に受検し、結果がわかるのが金曜日だったため、まず不可能でした。つまり、コロナ回復後かつフライト日の5業務日前までにPCR検査を自主的に受検し、陽性の結果をもってすぐに大使館に依頼する方がベターです。この自主的に事前にPCR検査を受検するというところが個人的にはややトリッキーで、それでいいの?と思いながら受検しましたが、問題なくレターを発行していただきました。

 

【回復履歴を証明する書類】

レター発行時の必要書類のうち、「回復履歴を証明する書類」を用意するのが厄介です。おそらく最も一般的な方法は、ART検査またはPCR検査で陽性となってから、自主ART検査で陰性になるまでの毎日の検査結果を写真で記録しておくことです。なので、帰国の1ヶ月前〜1週間前くらいに感染した場合は必ず写真を残しておきましょう。

この時、検査日時を明示する必要がありますが、スマホの写真データに含まれる日時情報を利用することができます。大使館領事班に問い合わせた際に、iPhoneであれば写真を表示してiマークをタップすると撮影日時が表示されるので、その状態でスクリーンショットを撮ると良いとご親切に教えていただきました。加えて、私たちは念のため検査キットに日付と名前をサインペンで記載してから写真を撮るようにしていました。

 

【子ども(6歳未満)が同行する場合】

6〜7月頃にシンガポールから日本に一時帰国していた友人から、1−3歳の子どもは出国72時間前検査は受検していなくても帰国できたと聞いていたので、私たちの2歳の娘も72時間前検査は受検しませんでした。ただし、私たちは陰性証明書を使用する通常のルートではなかったため当日まで不安でしたが、我々の領事レターを提示するだけで良く、子どもについては何も言われませんでした。おそらく6歳未満は受検は必須ではないと思いますが、場合によっては揉めることもあると聞いたことがあるので、子どもの受検要否の判断はご自身でお願いします。厚生労働省のFAQでは、個別の事情をうかがった上で監護者が陰性証明書を持っていれば概ね6歳未満の子どもの陰性証明は不要、となっています。

 

【PCR検査を受検するクリニック】

私たちはJurong Eastのモール(JEM)に入っているMinmed Clinicで受検しました。土日も受検できること、S$77と他のクリニックと比べて安価であることなどがメリットでした。私たちは日曜日の午後と木曜日の午前に受検しましたが、混み合っておらず、受付してすぐに検体採取を行えたので、10−20分程度で終えることができました。

 

以上です。今後似たような状況で一時帰国・本帰国される方のご参考になれば幸いです。国ごとの大使館によっても少し違いがあるようなのでご注意ください。また、申請者数が増えているようなので、今後ルールが変更されていく可能性もあると思います。