映画『サバカン SABAKAN』は、1986年の長崎を舞台に、小学5年生の少年たちの友情と家族愛を描いた青春ドラマです。


監督は金沢知樹氏で、彼の長編映画デビュー作となります。


脚本は金沢氏と萩森淳氏の共同執筆です。


主演は子役の番家一路さんと原田琥之佑さんで、共に映画初出演となります。



あらすじ


主人公の久田孝明(子供時代:番家一路)は、夫婦喧嘩が多いものの愛情深い両親(母:尾野真千子、父:竹原ピストル)と弟と共に暮らしています。


彼は斉藤由貴とキン肉マン消しゴムが大好きな小学5年生です。


ある日、家が貧しくクラスメートから避けられている竹本健次(原田琥之佑)と出会い、ひょんなことから“イルカを見るため”にブーメラン島を目指す冒険に出ます。


海で溺れかけたり、ヤンキーに絡まれたりと様々な困難に直面しながらも、この冒険を通じて二人の友情は深まっていきます。


しかし、その後、別れを予感させる悲しい事件が起こります。 



キャスト


久田孝明(子供時代):番家一路

竹本健次:原田琥之佑

久田良子(孝明の母):尾野真千子

久田広重(孝明の父):竹原ピストル

竹本雅代(健次の母):貫地谷しほり

久田孝明(現代):草彅剛

内田のじじい:岩松了

弥生(孝明の元妻):村川絵梨

亜子(久田兄弟の従姉妹):福地桃子

大内田健夫(健次の叔父):ゴリけん

金山:八村倫太郎

由香:茅島みずき

宮田学(孝明の担任教師):篠原篤

市川(孝明の担当編集者):泉澤祐希




みどころ


本作の魅力は、1980年代の長崎を舞台にしたノスタルジックな雰囲気と、少年たちの純粋な友情、そして家族との絆を丁寧に描いている点です。


特に、子役の番家一路さんと原田琥之佑さんの自然体な演技が高く評価されています。


また、尾野真千子さんや竹原ピストルさん、草彅剛さんら実力派俳優陣の演技も見応えがあります。


さらに、音楽を担当した大島ミチルさんの楽曲や、主題歌「キズナ feat. りりあ。」(ANCHOR)も作品の世界観を深めています。 



評価と影響


『サバカン SABAKAN』は、公開後、多くの映画賞で評価されました。


例えば、第47回報知映画賞では尾野真千子さんが助演女優賞を受賞し、第77回毎日映画コンクールでは番家一路さんがスポニチグランプリ新人賞を受賞しています。


また、第46回日本アカデミー賞では番家一路さんが新人俳優賞を受賞するなど、作品全体として高い評価を得ています。 



聖地情報


映画の舞台となった長崎県長与町や時津町、西海市、島原市などは、ファンにとっての聖地となっています。


これらの地域では、映画の撮影が行われた場所を訪れるファンも多く、地域活性化にも寄与しています。


特に、劇中で登場するブーメラン島は、実際には存在しない架空の場所ですが、長崎の美しい海や自然が撮影に使用され、その風景が観客の心を惹きつけています。 



作中アイテム


劇中には、1980年代を象徴するアイテムが多数登場します。


例えば、主人公の久田孝明が好きな斉藤由貴のポスターや、当時子供たちの間で流行していたキン肉マン消しゴム(通称:キン消し)などが登場し、時代背景を色濃く反映しています。


また、映画のタイトルにもなっている「サバカン(鯖缶)」は、物語の中で重要なアイテムとして描かれています。


さらに、映画公開時には、スシローとのコラボレーションで、劇中に登場する『サバカンずし』貧しい生活を象徴するこのアイテムが、物語の進行とともに重要な意味を持ちます。



『サバカン SABAKAN』は、少年時代の心の揺れ動きや家族愛、そして大人になって振り返る幼少期の意味を深く描いた作品です。


懐かしさと共感を誘うストーリーは、幅広い年代の観客に支持されました。


聖地巡礼や作中アイテムへの注目も、映画を楽しむ上でのポイントです。