映画『空気人形』(2009年)は、是枝裕和監督が業田良家の短編漫画「ゴーダ哲学堂 空気人形」を原作に制作した作品です。


韓国の女優ペ・ドゥナが主演を務め、心を持った空気人形の「のぞみ」を演じています。


あらすじ


古びたアパートで一人暮らしをする中年男性・秀雄(板尾創路)は、等身大の空気人形「のぞみ」と共に生活しています。


ある日、のぞみに心が芽生え、秀雄の留守中に街へ出かけるようになります。


彼女はレンタルビデオ店で働く純一(井浦新)と出会い、次第に彼に惹かれていきます。


のぞみはその店でアルバイトを始め、人間社会での経験を積む中で、自身の存在意義や心の空虚さに悩むようになります。 


キャスト

のぞみ:ペ・ドゥナ

純一:井浦新

秀雄:板尾創路

敬一:高橋昌也

佳子:余貴美子

鮫洲:岩松了

美希:星野真里

真治:丸山智己

萌:奈良木未羽

透:柄本佑

轟:寺島進

園田:オダギリジョー

千代子:富司純子


みどころ


本作の見どころは、ペ・ドゥナの繊細な演技と、リー・ピンビン撮影監督による美しい映像美です。


また、是枝裕和監督ならではの人間の内面や孤独を描く手法が際立っています。


物語を通じて、人間の存在意義や心の空虚さについて深く考えさせられます。 


評価と影響


『空気人形』は、第62回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で上映され、国内外で高い評価を受けました。


ペ・ドゥナは第19回東京スポーツ映画大賞で主演女優賞を受賞し、作品自体も第24回高崎映画祭で最優秀作品賞を受賞しています。 


聖地情報


映画の主要なロケ地は東京都内で、特にレンタルビデオ店のシーンは新宿区の「シネマサーカス」で撮影されました。


また、のぞみが訪れる公園のシーンは、台東区の上野恩賜公園で撮影されています。


作中アイテム


作中で重要なアイテムとして、のぞみ自身が空気人形であることから、空気入れポンプが頻繁に登場します。


また、レンタルビデオ店でのシーンでは、多数の映画ポスターやビデオテープが背景として使用され、映画全体の雰囲気を醸し出しています。