日欧で金融政策の結果に明暗くっきり | 空き地のブログ

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日本とユーロ圏じゃあとても「同じ物価(インフレ率)上昇 」とは言えないと思うんですが・・・。

 

物価上昇に日欧で異なる為替反応、追加緩和期待への影響がカギ 

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE9AS04C20131129 

2013年 11月 29日 15:17

 

為替市場で、ユーロと円が同じ物価上昇に対し、異なる反応をみせている。現在、マーケットを動かすドライバーは金融政策であり、物価動向を追加緩和期待というフィルターを通した材料としてマーケットがみているからだ。  ドイツの物価上昇で、欧州の追加緩和期待は後退しユーロ高が進行。一方、日銀目標に対し、インフレは不十分とみられている日本では追加緩和期待は途切れず、円安が続いている。

(後略)

 

「ユーロ圏のインフレ率が上昇した」と言っても・・・、

 

ラルス・クリステンセン 「このグラフを見よ! ~デフレから脱却する術~」

http://econ101.jp/ラルス・クリステンセン-「このグラフを見よ!%e3%80%80/ 

2013年11月29日

 

(本文略)

※ユーロ圏(青線)と日本(赤線)における、インフレ率(CPI)とマネーサプライ(M3)の2012年以降の推移がそれぞれグラフで示されている。両者とも、アベノミクス開始後にユーロ圏と日本の値が交差(swap)していることを表わしており、日本とユーロ圏でどちらの金融政策がより優れていたかを雄弁に語っている。

 

これを見る限りでは、ユーロ圏のインフレ率が減少傾向なのは明らかで、「11月のCPIは上昇した」と言っても、+0.7% が +0.9%になった程度で、「反転した」とは今の段階では言いがたい。こんな状況で緩和縮小または引き締めを行えば、再びデフレ方向に向かうのは日本の「失われた20年」で幾度も見てきた光景ではないでしょうか?すでに市場には「追加緩和は期待薄」と判断されてしまっている(そのためのユーロ高)ようですが、何とか日米の中央銀行を見習って金融緩和を推し進めてもらいたいところです。


しかしまぁ、なんでこうも「隙あらば緩和縮小、または引き締め」しようとするんでしょうかねぇ?(行き過ぎない範囲で)十分にインフレ率が上がってからそういう話をすればいいと思うんですが、単に私が素人だからカンタンに考えすぎなんでしょうか?そこそこのインフレ率+そこそこの金利、という状態にしておいて、金利操作で市場をコントロールするほうがよっぽどラクそうな気がするんですけど。で、その状態に持って行くには間違いなく量的緩和が必須なわけで、そうやって臆病に金融政策をやったりやらなかったりするからズルズルと不景気が続いてるんじゃないんでしょうか?