艶学祭に参加中です



イラストも文章も皆さまのあげられてる艶学祭が素敵です…(*´艸`)♡

こうやって皆でわいわいひとつのテーマをいじくり倒すの大好きです

艶獣の時よりご参加の方も増えて……
あぁ楽しい!(*゚∀゚*)☆


改めて、主催のうぬ理事とご参加の皆さまにお礼申し上げます♡
どうもありがとうございます♡




さて、私の艶学祭へのはこの秋斉教育実習生(年齢はノリで許して(´∀ヽ゚)゚。)でおしまいです。

実はこれ、秋斉さんで書き始めたものの、途中で一度沖田さんに書き換えました!爆


秋斉さんに教育実習生を演らせるのは罪かと思ってしまって……

でもね、やっぱり書き換えれば書き換えるほど、秋斉さんの存在が膨らんで……結局藍屋先生に落ち着きました(*´ェ`*)(あほ)


そんな曰く付き(?)のお話をどうぞ







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秋のおわりか、冬のはじまりか。


朝の登校時には息が白く濁ることもあるけれど、風の無い日の午後はまだなんとか、ほのぼのとした陽の暖かさを感じることが出来る。



◯◯は校舎の裏口から駐車場まで続く、体育館裏のコンクリートの段差に一人小さく座っていた。


この裏口を使うのは主に教職員だし、それに今はテスト期間の丁度真ん中だから体育館にも人気はなく静かだった。


(なんだか……不思議な感じ)


専用の駐輪場にまばらに停められている教師の自転車も、脇に紅い葉を積もらせる駐車場までの道も…
こんなに毎日通い続けている学校なのに、今まで見たことも無かった景色。


こちら側に興味なんて無かったんだ。
……今までは。


(きっと、先生は毎日ここを見ている)


そう思うとそれらが急に貴重なものに思えたり、目の前の道を歩いている姿を想像したり……

ひとりあれこれと楽しんでいた◯◯だったが、目的の人がなかなか現れないことと、穏やかな陽の光に負けてしまって、ついうとうとと目をつむってしまっていた。






夢か現実かも判らない中で、
すぐ傍まで歩いて来た靴音が隣で少しだけ留まり、そして離れて行くことにどことなく焦燥感を覚えた。


(あれ…?これでいいんだっけ。私…誰かを、待っていたような……)


寝ぼけた頭でその答えに行き着くと、途端にパチリと目が覚めた。


バッと顔を上げると、冬の白い陽の中をその背中が歩いて行くのが見えた。


「ーせ、先生!」


体の横で平たく倒れていた鞄を、慌てて手に取って追いかけた。


「…まだ残ってたんどすか?」

「テスト…!テスト、どうでした?」

「皆、割りとよう出来てはったよ」

「そうじゃなくて…!」


そんなことを聞きたいんじゃない。
気持ちが急いて、地団太を踏む子供のように足をパタパタと鳴らした。


「ー91点」


なんでもないことのように、目を合わせずに告げられた点数。


◯◯はガッツポーズをとる代わりに両手を胸の前できゅっと握った。


「よく、頑張らはったね」


優しい微笑みを向けられて。


「そ、それじゃあ……!」

「へえ。わての受け持ったクラスの中でも、かなり上位の成績どした」

「ち、違うー」


話が噛み合わないことのもどかしさに、またその場でパタパタと足を踏み鳴らした。



「約束の90点を越えましたよね!」

「約束をした覚えがありまへんけど…」

「したじゃないですか!数学のテストの前の日に…!」







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―テストの前日。

ひとりになったらまた、大した勉強もしない内に朝を迎えるのが解っていたから、
◯◯は放課後の教室で、親友と勉強会 (兼おしゃべり会)をしていた。


「おや、感心やね」


そう言って入って来たのは、教育実習の藍屋先生。
担当は惜しいことに隣のクラスだったが、数学の授業は◯◯のクラスも受け持ってくれていた。


「藍屋先生…」

「一人でしてはるん?」

「あ、いえ友達と…。今売店に行ってます」

「なるほど…順調やろか?」


話しながら傍まで来たかと思うと◯◯の前の席を引いて、横向きに座った。空気が動いて、藍屋先生の涼しい香りがふわりと届いた。

その香りが好きなこと、ばれてしまうのが怖くて却って細々としか息が出来ない。

藍屋先生はそんな◯◯に気付かずに、机に広げているノートを覗き込んだ。


(ーっ)


髪と髪が触れてしまいそうな距離に、
胸が一度ドキンと高鳴り、それをきっかけに脈は早打ちをはじめた。




密かに。




親友にすら打ち明けていないけれど、
密かに藍屋先生がそういう対象になってしまっている。

実習生の先生に恋をするなんて、いかにもありがちで恥ずかしい、けれど。


「先生?」


藍屋先生は教科書を手に取ってペラペラとテスト範囲を見直しながら「ん、どないしたん?」と答える。


「やっぱり…今週いっぱいでおしまいですか?」

「へえ、お世話になりました」

解っていた事実を確認しただけなのに。

本人の口から聞いてしまうと恐ろしくて、シャープペンシルを握る手にぐっと力がこもった。


「……テスト、難しいですか?」

「そうどすな、平均60点といったところやろか。80点取れたら、わての授業をよく聞いてくれてはったんやなと感心します」


藍屋先生はそう言って微笑むと、出題されている数式の問題を◯◯に解かそうと、該当のページを開いて手の中の教科書の向きを変えた。



「―もし、90点取れたら、外で会ってもらえますか?」



藍屋先生の目がスローモーションのように数式から◯◯へ移される。

◯◯は緊張した面持ちで、机に置かれた両手は僅かに震えていた。


「……何を、言うて…」


藍屋先生は驚いたように目を大きくして言葉を詰まらせていた。


その緊迫した空気を破るように教室のドアが開かれたかと思うと、戻って来た花里ちゃんの大きな声が響く。


「あ!藍屋先生ずるい!うちにもテストに出とるとこ教えてー」


紙パックのミルクティーを二つ、手に持って駆け寄る彼女と入れ違いに藍屋先生は席を立った。


「範囲内の数式と授業中に言うたところ、しっかり復習しときよし」

当たり前の言葉でかわし、いつもの調子で微笑んで教室を出て行った。




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◯◯の言う「約束」とは、その時のことを指している。






「―◯◯」


藍屋先生の声色からは甘い期待など出来そうにない。


(聞きたくない)

◯◯は咄嗟に両手の平で耳を覆った。


藍屋先生は一瞬呆気にとられた後、その愛らしい姿に思わずくすりと笑みを漏らしてしまう。



―正直に言えば、自分にも落ち度があったのだ。
自分の方も少なからず彼女を意識してしまっていた。


人懐っこい笑顔で話をしたかと思えば、他の生徒よりも一線引いたような距離を感じたり……妙に大人びて見える時もあれば、今のように急に幼い仕草をしてみせたり。

そういった堂々とした矛盾が面白く、彼女を見つけるとつい目で追うようになっていた。



◯◯はそんな自分の視線を、無意識の内に感じ取ってしまったのだろうかと反省する。




「……◯◯。耳を塞いでしもたら話が出来まへんやろ?」


言いながら◯◯の両手に自分の手を重ね、ゆっくりと耳から離させる。
想像してたより冷たい手だった。いつからここに座って自分を待っていたのだろう。


「勉学は本来、あんさん自身のために努力するべきことやけど……それでもあんさんがわてのためにと頑張ってくれたこと、嬉しゅう思うてます」


◯◯の目は悲壮な色をして、はたはたと雫を溢(こぼ)した。
それがあまりに悲しげで、胸が痛む。


「せやけど…。やっぱりここで、あんさんと個人的に会う約束はできまへん」

「…先生っ」


非難するような、哀願するような◯◯の声色。

そんな◯◯に背中を向けて、また歩きはじめる。

新しい雫が◯◯の目からこぼれた時、藍屋先生が話し出した。


「ーそれはそうと。あんさんはこの近くに大きい図書館があるのを知っとった?」

「……?  ……知ってますよ?地元、だから」


会話の意図が全く掴めずに、歩き続ける藍屋先生の後を遠慮がちに追いながら訝しげに答える。


「わては先週はじめて行ったけど、貴重な資料もようさん揃うてて…ええところどすな」

「……えっと…?はい…」

「今週末はあそこで、色々調べ物をしようと思うとるんどす」


少し様子を見るけれど、藍屋先生はそこで言葉を止めてしまって、黙々と歩き続けた。


「……。…だから、私は図書館には来るな、ということですか?」


◯◯は少し黙り込んだ後に深刻な声色でそう問いかけたけれど、彼女の予想に反して藍屋先生は笑った。


「まさか。学生に図書館へ行ったらあかんなんて言わへんよ」

「……?」

「そこでもし偶然に会うことがあれば、わての調べものの手伝いをしてもらいまひょ。そうなったらわては、その礼にあんさんに甘いもんでもご馳走したらなあかんやろね」



◯◯はたっぷり5秒間その場に固まって、
藍屋先生の云わんとしていることを理解する。


答えは多分、合っている。
他の可能性を探っても、それは見つけられなくて……


そうしたらもう、勝手ににやけてくる顔が止められない。

平然と先を歩く藍屋先生の背中に子犬がしっぽを振るみたいに駆け寄って冷やかすように声をかけた。


「やだセンセイ……まわりくどくないですか?」

「……そういえば、その日は他の用事があったかもしいひんな。悪いんやけど、今の話は忘れて…」

「わあ、嘘!嘘ですよ!今の私、聞こえてないですからね。先生、さよならっ!」


また耳の辺りに手をやりながら、わたわたとその場から逃げ去る姿にまた、藍屋先生がくすりと微笑んだ。










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艶学祭未参加だけど、
学園ものの妄想あるよっていう
そこの、お嬢さま♡

全くのフリースタイルですので
さぁ、お気軽に飛び込んでー(*´艸`)♡