9月入学に思う | 鉄母の 子育て鈍行列車 

鉄母の 子育て鈍行列車 

鉄道関係のことが好きな母親を勝手に「鉄母」としました。
旅行や鉄道関係から、英語、教育、発達障害と、鈍行のおかげでネタの中身が寄り道いっぱいです。

実は私は9月入学賛成派です。ですが、条件付きです。

 

結局のところ、先送りになりそうです。そうでしょうね、結局今のままがいいって

「慣性の法則」が働くのが人間の心理ですから、予想通りです。

 

私がもし9月入学を来年からしよう!ということを話し合う委員会に

参加できるとすれば、いろいろ言いたいことはあるのですが、

提案したい点はいくつかあります。

 

1.小中学校に通信制と夜間部(定時制)を作ろう。

高校大学は一応選択制ですから、昼間部、夜間部、通信部(全日制、定時制、通信制)と

あってもいろいろ選べます。しかし、今まで疑問にもたなかったのですが、N高校が

「中学校を作りました。サポート校になるので相談が必要ですけど」というページの一文を見て

「おい、説明してくれ、どういう意味だ!」と頭が混乱しました。

よく考えてみてください。国公私立と、建てた主は違うけど、小中学校は絶対に

昼間しか行きません、高校風にいえば全日制しかありません。

でも待ってください、今時構ってる場合じゃないですよね?

もし今の年中さんの半分が「飛び級」する事態になったときに、

「夜間部」(←生活習慣上よろしくない?)または「通信部」があれば、

サポートが少しはできますよね。

オンライン化が進めば今までの学校に通信制がセットでくっつくと考えたら、

不登校になっちゃった、勉強がわからなくて教室に居づらいな、などでも

通信制に「引っ越して」、勉強だけは何とかついていこうっていうことも選べるようになります。

転勤で引っ越しが決まったら、引っ越し先の通信制にお邪魔して雰囲気を覗き見して

予習することもできますよね。ドキドキするのが減ってきらくになるはず。

 

小中学校に夜間部を設けようというのは、例えばお昼いっしょに行きたくない、いけない

外国籍の子供たちや通信制の環境がないのでオンラインでは勉強できない子供たち、

また、諸事情で学べなかった大人たちの「夜間中学」として、一気に制度化してしまう。

子供たちの場合は、お昼間行っている子供と同じ扱いで成績をつけたり在籍できるようにする。

夜なら親が仕事の後連れて行けるし、日本語教室を開けば親も日本語を理解する機会にもなる。

 

2.せめて英語と情報の先生を特例で専門の先生ということで派遣してほしい

小学校のクラス担任一人が10教科全部教えるのって、昔から大変だなぁと思ってました。

たぶん、小学校の先生を避けて中学校以上の先生になる方にインタビューしたら、

8割くらい「専門以外は教えられないよ、苦手があるからね」と言うだろうと思います。

また、小学校の先生になろうとする方の9割は「英語が苦手だから英語のないところを」と

おっしゃいます。10年前まではそうだったから、そりゃそうだよな^^;

 

プログラミング的思考を、というのも、やはり情報科の専門分野だと思います。

今時の子供たちはスマホやパソコン、タブレット端末が当たり前の環境で幼少期を過ごしています。

しかし、親の私たちは大学時代に当たり前になってきつつあったころ、携帯電話が身近になったのも

そんなころでした。(20年前です)それでも小学校はどこかいまだに隔世の感がありますね。

全部を一人の先生に教えさせるのは酷です。小学校の教免課程にも、英語と情報だけは独立して

専門職の先生として指導できる人材を育てたほうがいいと思います。

 

3.今年は「4,5月」が吹っ飛ばされて、ないものであるから、詰め込むとみんな負担になる。

先だって大学入試センター試験、通称センターに代わる新しい試験が結局話し合いがおじゃんになってしまったので、

どうしたって来年またセンターになるだろうと思います。もし同じ範囲で試験しろって言うんだったら、

今年の現役三年生はものすごく不利でしょう。スポーツ大会も吹っ飛び、発表の場も吹っ飛び、

試験もシステムがきちんと決まってない。そうなりゃ、3月に卒業って....

 

ほかの級でもいろいろやれてないからおかしくなってることがすでにたくさん出ています。

たとえ1年半同じ学年だから長くて嫌だといっても、8月なんて休みだから

問題は7月までといってもいいでしょうね。

しかも、この2,3年は、「酷暑」です。プール登校も暑すぎて2年連続で中止になりました。

その上スポーツ大会の大半はこの酷暑に開催されます。

 

私たちが小さい頃は29度くらいが暑くて、30度なんて聞いたら

昼から川で遊ぶぞーっていうのが当たり前だったのに、

今じゃ朝からプールに入らないと、起きてすぐ28度、昼間は34度が

普通になってきました。下手すると5月にプール体育にしたほうがいいかもしれないですよね。

運動会が4月?????入試は6月ですかね。寒い1月や2月は、私も本音は嫌でした^^;

 

4.制服や校則は即効廃止しよう。

黒髪に白ソックスで家からオンラインで授業受ける必要ある?????

学校の時間だから制服着てって^^;生地厚いのに嫌だよー。制服高いし、

買えない人もいるはず。制服リサイクルショップも出てきたからいいけど、

それでも、もう要らないものになってると思う。学校という存在が必要であって、

生徒をそんなに縛る必要はない。即効廃止しよう。生徒から持ちかけるほうがいい。

中学高校は特に生徒会があるんだから、この際必ず議題にあげるべき。

 

今のシステムは、とうにひずみが来ているから、いつか解体して組み立てなおす必要に迫られていました。

 

このチャンスを絶対に生かすべきは教育現場です。

たぶん、4月も9月も、高校大学ならできます。(2回入学機会があるなら、浪人の年数がちょっとでも短縮できる)

小中学校は義務教育だという縛りのまま行くのなら、「全日制」のほかに、「定時制」と「通信制」を制度化しなければ、

9月入学はうまくいきません。ただ1年半、うちの息子の一つ下の学年だけ難しいことになるってだけでは、

絶対だれも納得しません。8割反対だというデータもあるようです。

(ただでさえ不備の多い10万円給付金で役場の職員さんブラックになってるはずです)

ブラックな状態の役場の職員さんに、今から就学時健診のお知らせ作って配布しろって

いうのだと余計役場がつぶれます。

 

一気に1年半同じ仲間にする案と、5年かける案と考えた文科省も、なかなか今回はやるなと

思ったのですが、「小中学校に通信制や定時制を設ける」ことをしないと、8割反対をせめて7割5分賛成に持ってこれないです。

(中学校から私立に行かせようとするご家庭は増えるでしょうけど、問題の解決にはならないです。お金の問題でしかなくなる。)

教育はシステムが大半です。人や本という基本ソフトと、通信という機器的なソフトが今の世の中は両方あって、充実した教育を

施すことができ、校舎というみんながなじみの見えてる建物を中心に多面的に関わっていくことで学校教育は今後成り立っていく

のではないかと思います。

 

私が条件付きで9月入学を議論したほうがいいと言ったのは、以上の理由からです。

学校に「学び」の場をきちんと提供できないうちは、先走って9月にするだけでは必ずこけます。

大村愛知県知事が「いつかはすべきだけど、今すぐは厳しいんじゃないかな」ということをおっしゃってましたが、

私もこの答えが今の日本の妥当な判断だと思います。

 

全員留学するわけじゃない。だけど、結構な割合で海外赴任している家族、

外国から働きに来ている日系人家族、外国から帰ってくる日本人家族など、

グローバル化の波は随分来ているため、年齢で4月から分かれている日本は

帰ってくるタイミングが難しく、下手すると考えた挙句にインターナショナルスクールに

入ったほうがいい???下手に日本に帰らず、赴任先の国の学校にずっと行き続けたほうがいい?と

行ったことまで悩む方もいらっしゃるのではないかと思います。

 

日本の中で年度が全部そろっているかといえば、税金の話は違いますよね。

確定申告や年末調整などは1月から12月の話です。だから、9月に始まるのだって

学校だけでも別にいいと思います。大昔はどうも9月から始まっていたらしいから、

明治のころに戻っただけと思えば問題は解決するでしょう。

 

仕事を覚えるのが、マルチタスクでなくてはいけないのでしょうか?

私は、異動というシステムを要求される今の状況を、見直すべきではないでしょうか。

引っ越してまで全部を知ってなければいけない仕事ってなんでしょうか?

全部覚えられない人間は屑でしょうか?

そしたら、私屑ですね。一つのことしかできない不器用な人間ですから。

専門職タイプの職場を選ばないとしんどくてしょうがない。

 

異動、引っ越し。そして通信制。

これを見直せば9月入学はきっと導入できると思います。