『トヨタ・GM巨人たちの握手』 ~まるで恋愛小説
80年代、貿易摩擦で対米進出を余儀なくされたトヨタ、
小型車の失敗で窮地に立ったGM、
独禁法の壁を乗り越えて、
世界1位と2位の自動車会社が手を組んだ、
その裏側を描いたノンフィクション。
今考えれば、両者を危機から救っただけではなく、
今の地位を築いた原点といえるかもしれないが、
巨大企業だけに、手を組むといっても、
そこには壮大な物語があった。
関係者に相当食い込んで書いているだけに、
各局面でそれぞれの”役者”たちの機微が巧みに描かれており、
非常にリアルで面白い。
(おかげで、出版するために事件から10年寝かせたらしい。)
まるで、本当は早くつきあいたいのに、
お互いに、素直になれない男女の恋愛小説のようで、
そのいじらしさがたまらなかった。
やっぱり、ビジネスを動かしているのは人なんだなぁと実感した。
また、この本にはGMとトヨタ以上の本当の”主役”がいる。
両者の間に入り、
まさに孤軍奮闘する”伝説の商社マン”伊藤忠のジェイ・W・チャイさんだ。
彼の情熱と折れない心、
常に大局を見て、大儀を語り、正面突破で難問にぶつかっていく様は、
めちゃくちゃかっこいい!
ビジネスマンとして目指す姿だ。