タクシードライバーの話のつづき | オモシロキ・・・バックアップ

タクシードライバーの話のつづき

先日のタクシードライバーの話、
いろんな人に関心を持ってもらったみたいで、
感想をもらいました。

その中で、
びずくりのMLで小林泉恵が書いていたことが、
とても印象的でした。

彼女が乗ったタクシーの運転手は、
この前書いたタクシードライバーとはぜんぜん違っていました。
僕もこのタイプのタクシードライバーによく遭遇します。

>私の遭遇した運転手さんは、自分の仕事を恥ずかしいと思っていました。
>タクシー運転手の給料レベルの話からまず始まったので経済的な理由が
>主なのかな、と思いました。
>その方は退職後で片手間にやっていましたが、実際運転手の給料はバイ
>ト並みだそうです。厳しい世界で入れ替わりも激しいとか。
>彼は、自分がタクシーの運転手をしていることを息子の彼女にも知られ
>たくない程の劣等感を自分の職業に対して持っていました。
>給料面だけなのか、他にも理由があるのかそこまでしかきけませんでし
>たが、不思議なのは彼の前職のトラックの運転手の時は堂々と胸を晴れ
>ていたのだそう。
>何が違うんだろう。タクシーは命を運んでいるのに。

悲しい話です。
でも、現実ですよね。

『自分の仕事に誇りを持とう!』
『仕事を楽しもう!』

口で言うのはたやすいですが、
自分の仕事に自信をもてる。
さらには、楽しいと思って仕事をしている人なんて、
実は世の中の一握りの恵まれた人なんじゃないかと思います。

私の周りには、意識の高い人が多いので、忘れてしまいがちになりますが、
世の中のほとんどの人は、食うために我慢しながら働いているんですよね。

ニュースでタクシードライバーの平均年収を聞いて、
その低さにびっくりしたことがあります。
正直、生活できるのが信じられないという額でした。

でも、ちょっと意識を変えただけで、
この前紹介したドライバーのように楽しむことができるんですよね。
(そして、たぶん彼は収入も多いはず。)

みずえのいうように、
単に『自分の意識』の問題なのに、
人間って、それを変えるのがとても難しい。


ささやかですが、
僕はタクシーから降りるときには、
絶対に『ありがとうございました。』を欠かさないようにしています。

(特に大阪では)正直タクシーに乗って不愉快になることも多いですが、
それでも、必ず気持ちを込めて言うようにしています。

給料のことは僕にはどうすることもできませんが、
気分よく仕事をしてもらうことはできると思うので。
それで、ちょっとはその人の気持ちが楽になってもらって、
もしかしたら変わるキッカケになればと思います。


客なのになんで気を遣わないといけない?という考え方もありますが、
そこはノーブレスオブリージュ。

恵まれた者として、
相手がどうということはさておき、
そうやってまず自分から変えていくための行動をすることが
義務だと思うから。

自分のことを『恵まれたもの』というと、
逆に”差別的”で”傲慢”と捉えられるかもしれませんが、
自分自身が仕事を楽しみながらできていて、
明日の生活に困らず生活できているのは、
とても恵まれた境遇にいるのだということを現実として認識して、
一方で、そんなふうに恵まれているからこそ、
社会や他人のために、率先して行動を起こす義務を負っている
という考えを持つことが必要と考えています。


ところで、私の座右の銘、
『おもしろき こともなき世を おもしろく』ですが、
晋作がそう詠んだのに続けて、野村望東尼が、
『すみなすものは心なりけり』という下の句をつけています。

”世の中が面白いとか面白くないとかは、自分の心しだいですよ。”

という意味になります。
この話題にぴったりですね。

ただし、私は、(他人が詠んだものなので)下の句を無視して、
”世の中が面白くなければ、自分が面白いものにしてやるんだよ。”
という解釈を勝手にしています。

野村望東尼なら、
『心しだいだね』としみじみと世の真理を説くかもしれませんが、
革命家の高杉晋作なら、たぶんそんなことは言わない。
それを言って、何になるんだよ!って言いそうです。

私の解釈の方が、高杉晋作らしく、
吉田松陰から引き継いだノーブレスオブリージュが込められている気がして、
勝手にそう理解しています。