父の希望により、仮通夜から告別式まで自宅ですることになり、近所の方に協力のお願いに行きました。
お願いが終わり、実家に帰った瞬間、父が「今だったか、ご苦労さん」と家の中から言ってきたような気がしました。
父は居間のソファーに座りながら、外の様子を眺めるのが好きでした。
その姿を庭先から見ることが出来たのですが、そのソファーから語りかけてきた気がしました。
本通夜の日、実家は鯉を数十匹飼っているのですが、その鯉が半分近く死んでいました。
不思議な現象にみんなびっくりしていましたが、よくあることらしいです。
飼い主があちらの世界へ連れて行くんだそうです。
他にも、父がなくなる日の明け方に、カラスが大群でガーガー鳴きながら飛んでいたという話も聞きました。
父が病院から帰宅した頃から、とんびが実家の上空を飛んでおり、数日間、実家付近から離れることはありませんでした。
滅多にとんびを見ることはないのですが、何故このタイミングで?と思ってしまいました。
告別式、出棺、火葬、収骨と滞ることなく終わりました。
収骨のとき、食道に留置したステントが残っていました。
本当に父の骨なんだと確認できました。
火葬場の係員の方が、左の大腿骨を見ながら、「足が悪かったのですか?」と尋ねてきました。
私は「悪くはなかったのですがどうしてですか?」と答えると
その係員が、「見てください、色が悪いでしょう。病気の部分がよく茶色や黒色になってるんですよ。」と言ってきました。
もしかして骨に転移していたのではと思いました。
胸の部分や頭の部分の焼け跡は薄い茶色になっていましたが、その部分の骨は白色でした。
それが転移だとすると、骨、脳、食道の三か所に転移したことになります。
がんという病気は本当に怖い病気です。