猫のお話




うちの近所に黒猫の子供がいる



時々
私が帰るとき姿をみかける




正確には
この間まで子供だった


ずいぶん大きくなり
いつのまにか母親と離れて
ひとりでいるようになった



野生の動物たちが
親離れする瞬間とは
いったいどういうものなのだろうか


ある日親が突然いなくなるのかしら



それまでに
母親は餌の取り方を教えこんでいるのかしら




私はそれを知りたくなって

私が帰ってきて慌てて壁にちょこんと
隠れた黒猫の子にテレパシーを送り聞いてみた




テレパシーは

わかる場合と
わからない場合がある

今回はどうだろ?





あ、返事が返ってきた




「お母さんは突然いなくなった」

「寂しい?不安?」

「寂しいってなに?
不安ってなに?」


「お母さんにいて欲しいということよ」

「お母さんにいて欲しい」

「おなかすいた
おなかすいた
おなかすいた
食べるものが欲しい」



「あー、でもこのあたりで餌付けすると
ご近所さんにご迷惑なのよ
猫アレルギーの人がいるから」
あ、アレルギーとかわからないよね


「食べ物くれるの?」


「あげたいけどね、ここじゃだめなの
こっちまできて!」



私は家にはいり
うちの猫の餌ではなく
削り節を持ちまた外に出た
〔削り節は私のおやつだ〕


「ついておいで!」



私は近所の公園まで
猫を誘導した




家で餌をあげるのは簡単だが
ここにいついてしまうと
他で餌を取ることを覚えなくなってしまう




さて公園まで
黒猫はついてくるかな?


もはや
テレパシーでもなんでもなく


時々
削り節の匂いで誘導しながら
公園に着き

隅っこで
削り節をあげた



黒猫は警戒して
近づこうとはしない



私はその場に置いて
「じゃあね」と立ち去ろうとした




すると黒猫は



イキテク


と私の頭の中に声を入れてきた




イキテク
イキテク

生きてく?






そうか

生きていくのね





この世に生まれてきた生命

私と出会ってくれた生命

黒猫、生まれてきてくれてありがとう





写真はネットからお借りしました




劇団四季のキャッツを思い出した




猫には猫の社会があるのだろう

自然界で人間と共存しながら
イキテク猫





知床の動物たちとはまた違う環境だが

野生には違いない




どこの星から来たのかしら

リラかな




私たちは
大自然でなくても

こうして
自然界の生き物と語りあえるのだ




あなたも
近所の野良猫たちに
語りかけてみてください


何かしらの
アクションがあると思います



それを
漫画のアフレコのように
勝手にイメージしながら
作りあげていけばよい



そのうち
本当に会話できる日がくるかもしれない



世界は自分でクリエイトしていこう




そんな不思議ないちにち



いつもありがとう

あなたを愛しています






ぴこ
らぶ💕