雪の降る夜は楽しいペチカ
ペチカ燃えろよ、お話しましょ

 

ふと
こんな歌を思い出した


札幌の雪

しんしんと降り続く雪

すべてのものを包みこみ
浄化をしていく雪

雪の夜はとても静かだ

音さえ吸収していくのかな

人の心も
静かになっていく









横浜にいたころのことを
思い出した


私は高校生


まだあの頃は
関東も時折大雪が降り

通学に私が使っていた
京浜東北線も徐行運転をしていた

その日の朝
途中の駅で
電車が緊急停車した

朝の満員電車

なかなか動かない

真冬だが
暖房がガンガンにきいている

あの頃は暖房や冷房が
極端な時代だ
容赦なく襲いかかる

気分が悪くなるくらい
むせ返る暑さ

私はその日運良く座れ
目の前には若い女性が立っていた

ふいに
その女性が
『・・・!』とモドした

ハンカチで口を覆っていたが
それでカバーできるものでもなく
座っている私にかかってしまった

まわりの人は容赦なく

きったねーな!

きゃー!やだー!

と騒ぐ


逃げ場もないのでしかたがないが
女性はただ涙を浮かべ
立っているしかなかった

私もいったいどうしていいのかわからなくて
とっさに
通学カバンで汚れたスカートを隠した

女性がそれを目にしたら
辛いだろうな、と思ったから

席を譲ることもできなくて
私はじっと座っていた

女性は針のむしろ

その緊張と恥ずかしさと
どうにもならない気分の悪さが
全部私に伝わってきた

消えてしまいたい。。

早く電車、動いて!
なんとか次の駅まで行って!!

女性の心の言葉が飛んできた

私まで必死に祈った


しかし
この暑さはなんなんだ

雪の朝だ
みなコートを着ているし
マフラーもしているが
満員電車の中では脱ぐことすらできない

そりゃ気分も悪くなるよね

しーんと静まりかえった電車の窓から見えたのは
電車の中の暑さとは反比例して
どんどん降り積もる雪だった

はっ!と気がついて
私は窓を開けた
(手動のボタンで開けれた時代である)

誰一人
窓を開ける、ということを
おもいつかなかったのだ

冷たい空気がなだれ込んできて

その場にいた全員がホッとした

やがて
電車はゆっくり動き出した

私はその制服のまま
学校へ行き

保健室の先生に
助けてもらい
ジャージを借りた


そんなことを
思い出した


あの出来事がなければ
今の私はいない

いろんなことがあるよね、人生って

ふいに起こる出来事に
とっさに対処できていくのが
大人ということなのだろうな

私があの女性の立場ならば
どうしていたかしら

私なら

自分のバッグの中に、だろうな
中身がどうなろうとも


全部
全部
私の人生に必要なことが
起きていた


神さま
ありがとう



雪の降る夜は楽しいペチカ
ペチカ燃えろよ、お話しましょ



ペチカって暖炉のことって知ってた?




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ぴこ
らぶ♡