桜吹雪 | 同じ月をみてる

同じ月をみてる

44歳おやじの日記

昨年の今頃だったかな、ある女性に突然ガンの疑いがあり、ステージが進行していると言われた。

どうすればいいんだろうと悩み、大丈夫だよとか、他の病院に行こうよとか、健康に気を使い生活を改善してねとか、そんなことしか言えなかった。


病気は本人にしかわからないものです。

本人の絶望的な恐怖とか不安とか、わかってあげたいけれど、難しいものです。

自分のことであれば、まだましですが、婦人科系の病で、どうすることもできない無力だった。

ましてや、結婚してるわけでもないし、いつもそばにもいれない。

何年も、たまに会ったり、一緒に遊びに行き泊まったりしてきたけど、どう対応すべきかわからなかった。

まわりも、同じように悩み苦しむのです。

親友の妹がたまたま医者だったので、友達を通じて、相談しました。

その病気はどのくらい進行してるのか、どの病院がよいものなのか、何もかも無知でわかりません。

医者じゃないので、もうパニックです。

大丈夫だよ、大丈夫とか、安っぽい言葉しか浮かばなかった。

なにか力になりたいけど、どうしたらいいものなのか

大きな病院行こうよとか、ちゃんと定期的に病院通ってるのか、仕事でも、飲み過ぎたら絶対ダメだよとか、心配なので、あーだ、こーだ、しか言えない、悲しいものです。

地元の二つの病院で見てもらったらしく、それでも、やっぱり本人は大きな病院行きたいというし、じゃあ今すぐ行こうよ、つれて行くと言うと、仕事や、家庭で、忙しいとか、恐かったのか、なかなか、うんとは言わなかった。


本人の苦悩は計り知れないものがあるが、まわりも、同じ想いでいます。

やあやあ、言ったり、大丈夫とか、体調気づかったり、それも本人にとっては、あまりよくは思わなかったかもね。

もしかしたら、最悪は死んでしまうかしれない、でも医療は発達してるし、早期発見ならなんとかなるか、でも、ふたを開けて見ないとわからないし、もうぐるぐる頭をめぐるだけ。

どうすればいいんだろうと

とりあえず大きな病院行って、検査して、その結果でまた考えようと言いました。

以前から、なんかおかしいなと、思うところはありました。

その子も誰とも付き合ってなく、自分もそう。昔から色々あって、関係性も曖昧なまま、月日が経過しては、また会う。同士みたいな、おれは結婚してくれと、何度も言った人でした。

本当に悩んで、どうすればいいかわかりませんでした。

子供に手紙書くから、子供のために、もう少し生きたいと言うのです。

私になにかあったら、その手紙を息子に渡してと言われました。

うん、わかったよと、でも、まだわからないし、大丈夫だよとニコニコ

本人は思い詰めてる様子だった。

それを聞いてもうダメでした。

おれがいるから、どうなったとしても、大丈夫だよと、ずっとついてるからと、そんな言葉しかかけてあげることができなかった。


勝ってな想像をするしかないのです。


悪い方、悪い方ばかり、考えてしまう。

息子のために、いきる義務があると、ずっと言っていた。息子が20になるまでは、何があっても生きないと。

仕事もできなくなるだろうし

そうなったら、一人になるし

子供も、高校生になったばかりだし



命まで、とらないでくださいと、お祈りするしかない

何言っても聞かない性格だから

こう、ぐるぐるぐるぐると、めぐるのです。


医療は進歩してるし、婦人科系なら、病気になっても、なんとかなるだろうと、考えるしかなかった。



色々一人で考えたら

最悪ガンで余命わずかになり

万が一そんなことになって

死ななければならないなら


一人では寂しいだろうから

俺も一緒に死んでそばにいてあげようと思った


それしかもうできることはない

医者ではないから助けられない


それなら怖くもないでしょニコニコ




本人の痛みは、どうしたってわからないけど、まわりだって、好きな人間家族友達、みんな同じように絶望し、恐くて、心が痛いのです。覚悟はする。


だから、病気になって、一人だけ辛くて痛いわけではありません。


自暴自棄になっては、いけません。




そんな日、桜が散って、桜吹雪でした。


病院につれて行って、検査をした。


なんとか幸い、大丈夫で、安心したのだけれど、明日どうなるかなんて、何もわからない。

進行してるかもしれないし、今後のことはわからない。

結局色々言い過ぎて、うまくもいかなかったけど、生きてて欲しいと、そう思う。


希望は小さくても、あるんだよ、一人ではない、まわりだって、同じ痛みを持つ。


大丈夫だよ頑張って!



お迎えがくるのであれば

それは順番だからさ

そうと決まったら仕方のないことです(T_T)

死ぬまでにしたい10のことを

考えて

実行して悔いを残さない


あとは、風流


桜吹雪のなかを歩くような














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