ニコニコ動画にMTVが動画配信、ニコニコ市場は新マーケット | 高橋暁子のソーシャルメディア教室

ニコニコ動画にMTVが動画配信、ニコニコ市場は新マーケット

ニコニコ動画に日々新しい明るい話題が聞かれます。
ニワンゴが上場していたら買い!と言いたくなるくらいにいい雰囲気です(笑)

MTVがニコニコ動画に動画配信を決めました。(→参照
ニコニコ動画が他の企業と組んだのはこれが初めてです。

『 Viacom International Japanは9月28日、ニワンゴが運営する「ニコニコ動画」に10月上旬から、MTV Networksのアニメコンテンツなどを配信すると発表した。ニコニコ動画上にMTV専用ページができ、トップページにMTV専用タブを設置する予定 だ。ニコニコ動画にコンテンツホルダーの専用ページが設置されるのは初。

 動画共有サイトでは、スカイパーフェクト・コミュニケーションズやGDHなどがYouTubeに公式チャンネルを設置してプロモーションを始めている が、Viacom International Japanは、親会社の米Viacomが、YouTube上での著作権侵害に絡んでYouTubeとその親会社Googleと係争中ということもあり、ニ コニコ動画を選んだもようだ(関連記事参照) 。(以上引用)』

配信を決めたのがYouTubeと著作権問題で争っているバイアコムの子会社というのが面白いですね。
ニコニコ動画が、とうとう世界的に配信する価値がある媒体だと認められたということ、YouTubeと並び称される存在となったことが分かります。

先日もYouTubeを平均利用時間、訪問回数ともに抜いたというニュースもあり、これからますます目が離せません(→参照
また、親会社のドワンゴにもニワンゴ事業部ができたりと、ますます拡大していくことは間違いないでしょう(→参照

また、ニコニコ市場は新マーケットとして注目を浴びています。(→参照
perfumeというアイドルグループがニコニコ動画で注目されてヒットするなどオリコンへの影響が出たり、ニコニコ市場でのアフィリエイト成功をうまく使えば、著作権者や作者に「投げ銭」ができる可能性を提示したという意味でも面白いです。

『例えば、最近だと「Perfume」という3人組のアイドルグループが挙げられるでしょう。もともとPerfumeはニコニコ動画で人気が高く、MADムービーの「素材」として使われる機会が多かったんです。

 MADムービーは、公衆送信権と同一性保持という点で二重に著作権を侵害しているのが大きな問題ですが、一方で、そのMADムービーのニコニコ市場を見ると、MAD内に使われた動画に関連した著作物がよく売れていたりします。


MADムービー 既存の映像や音楽を個人が切り貼りし、再構成した作品。ニコニコ動画では、アニメやゲームの映像を切り貼りしたオリジナルのプロモーションビデオなど、MADムービーが頻繁にアップロードされている。

 

Perfumeの場合は、それらのMADムービーが、プロモーションのような役割を果たしたのか、9月12日発売の「ポリリズム」というシングルCDは、発売前に300人くらいが予約していました(ニコニコ市場のページ )。

 

このニコニコ市場での予約結果に呼応するように、ポリリズムは発売後、オリコンのCD売り上げランキングで、デイリー4位、ウィークリー7位という好結果を収めています。デイリー4位の数字は3000枚くらいでしたから、その10分の1はニコニコ経由で買われていると。

 

ご存知のように、オリコンのランキングは、音楽業界がCDの売上調査において重視している存在です。ニコニコ市場がそのオリコンに影響を与えるということは、著作権者側も決して無視できない力を持ってきたということでしょう。(以上引用)』


先日のコンカン2007でも、Googleにはニコニコ動画についてどう思うかという質問ばかりが投げられていました。
これまでは一部ユーザーにのみ受け入れられる存在と考えて見過ごしていたビジネスパーソンも、ここへきて無視できなくなったということでしょう。

GoogleやYouTube、バイアコムが意識せざるを得ない存在となりつつあることは事実です。


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