青銅器の尊と觚、概念上違うもので、形上も明らか違う。
”尊”字の下の”寸”の部品は人の手を表す。
甲骨文の尊字の下部に”寸”二つあります。
両手で捧ぐ太腹の容器の形をしています。
”酋”の部分は広口酒器の形をしています。
”酋者、掌酒官也”、酒祭を主宰する人。
甲骨文の尊字の下部に”寸”二つあります。
両手で捧ぐ太腹の容器の形をしています。
”酋”の部分は広口酒器の形をしています。
”酋者、掌酒官也”、酒祭を主宰する人。
酒の主宰者が尊を使って、天や王へ捧ぐことは”尊”の元来の意味です。
(図:青銅尊)
(図:青銅尊)
”觚”の”角”部分は酒杯を表す。
遠古時代に動物の角を杯として加工するから、角杯とも言う。
”瓜”は弧線を表す。觚の外郭は広口開き足で、腹が細いので、
左右反弓曲線を表す。
杯だから、サイズ的に小さいので、片手で腹部分を握れる。
祭器上の用途は、酒を地面へ洒す。地へ捧ぐこと。
遠古時代に動物の角を杯として加工するから、角杯とも言う。
”瓜”は弧線を表す。觚の外郭は広口開き足で、腹が細いので、
左右反弓曲線を表す。
杯だから、サイズ的に小さいので、片手で腹部分を握れる。
祭器上の用途は、酒を地面へ洒す。地へ捧ぐこと。
だから、祭器の場合は、尊は敬天を表す陽器で、觚は畏地を表す陰器である。
(図:青銅觚)
(図:青銅觚)
青銅尊は太首太腹の造形は定型される以前に、
早期の青銅尊の形は青銅觚と変わりがない。
ただ、サイズ的には尊の方が大きい。
(図:早期青銅尊、別名觚形尊)
(早期の青銅尊は容器底部は腰アタリにいます。青銅觚と同じく圏状高台足である。)
だから、腹の大きさで判断する根拠は片面的であって、
サイズで判断する根拠はより正しい。
片手で持てる器は觚で、片手で持てない器は尊である。
サイズで判断する根拠はより正しい。
片手で持てる器は觚で、片手で持てない器は尊である。
明清陶磁や七宝器の中では、尊または觚の形をモチーフした花器があります。
腹が膨らむかどうかにかかわらす、一般的には”花觚”と呼ぶ、地(觚)に花を挿すだから、天(尊)に挿せないだから。
腹が膨らむかどうかにかかわらす、一般的には”花觚”と呼ぶ、地(觚)に花を挿すだから、天(尊)に挿せないだから。
”花尊”との呼び方はあまりない。
(図:花觚)
(図:七宝花觚)
でも、明清の陶磁や七宝の尊や觚の形にしたものは
それは祭器か花器かの判断は以下二つ方面から見る:
それは祭器か花器かの判断は以下二つ方面から見る:
一つ:祭器は形制は古典のままで、明らかな変形はしない。
青磁、紅釉、藍釉、黒釉など暗澹な単色釉使いで、装飾しない。
唯一絵付けと見られる祭器は哥釉青花、染付で青銅器の原始模様を付けている。
庄厳粛々とのイメージがある。
青磁、紅釉、藍釉、黒釉など暗澹な単色釉使いで、装飾しない。
唯一絵付けと見られる祭器は哥釉青花、染付で青銅器の原始模様を付けている。
庄厳粛々とのイメージがある。
(注:尊はほとんど青磁もの)
(図:南宋官窯青磁尊)
一つ:花器や装飾器は形制上では優美な曲線を演出するために、
古典原型より変形や夸張な造形をする。
白釉、黄釉、緑釉など明亮な釉色を使い、色彩の絵付けをする。
華麗なイメージを求めている。
古典原型より変形や夸張な造形をする。
白釉、黄釉、緑釉など明亮な釉色を使い、色彩の絵付けをする。
華麗なイメージを求めている。
仮に、青銅器も模様を絵付けしても、優美さを演出するための変化が明らかです。
(図 南宋龍泉窯尊式瓶)
古代では、祭器を室内用品には転用しない。
逆に花器も祭礼や社寺では使うことはない。代用すると不尊敬になるから。
だから、絶対混乱はないです。
だから、絶対混乱はないです。
以上簡単な説明になります。
東洋美術鑑定室 福縁堂主人