帯域分割回路は、ごく普通の、LCによる2次のフィルターです。

概ねリンクウィッツ・ライリー特性(fcで-6dB)です。(位相・群遅延は良好)

 

【帯域分割回路と、その特性】

 

C2・R2は低域側ボイスコイルのL成分の高域インピーダンス補正用です。

 

1番上のグラフで、青は低域、赤は高域、ピンクは合成(但し-6dB)特性です。

(合成で、僅かにうねっていますが、まぁ、ほぼ問題無いでしょう。)

2番目のグラフは、大きな遮断量(-50dBまで)での振る舞いです。

3番目のグラフは、合成での位相変化を示します。

4番目のグラフは、合成での群遅延特性で、有害なピークはありません。

 

【帯域分割回路の構成部品】

 

手持ちの部品を組み合わせて作ったものです。(電解コンデンサ不使用)

コイルは歪の発生を嫌って空芯です。(低域側は低抵抗型)

 

コンデンサは全てフィルム型で、高域側は以下のような拘りがあります。

双信ポリカーボネート・コンデンサは、大昔(40年以上前)、音質最良でした。

(当時、双信の、同一構造・製法のポリエステル品より明確に音が良かった。)

ニッケミのポリプロピレン・コンデンサは、巻きがキツく、振動し難いものです。

(ポリカやポリプロピレンは一般的なポリエステルより誘電体損失が少ない。)

 

【箱の裏面のアッテネータ位置】

 

使用位置では、L16本来のLE25-2(DCRは約4Ω)では減衰量7dB位です。

075はDCRが約7Ωなので、減衰量は、多分5dB位になっていると思います。

 

バスレフと密閉の方式について、その3で説明したいと思います。