先日、JBL 075系で使えるアクリル製スタンドを偶々入手しました。 

 

【アクリル製スタンドで使用している075と、低域用の2115】 

 

これまで、ダイソーで入手した材料で置台を作って使っていました。 

(丸フランジの075なので、必ず必要な転がり防止の置台です。重量115g) 

 

【ダイソーの材料にて作った置台で使用している075と低域用エンクロージャ】 

 

【アクリル製スタンドで使用している075と低域用エンクロージャ】 

 

小さいとは言え、バフル板としての効果も期待しました。 

又、アクリルは内部損失が大きいので特有の響きが出難いのも利点です。 

大きさは、厚さ17.5mm、幅110mm、高さ119mm、底板厚9mm 

重量は、約300gで、アクリルの比重は1.19と木材よりもかなり大きいです。 

 

入手してから半月程、ほぼ毎日聴きました。 

非常にバランスの良い音になったと感じます。 

 

今まで、075のクロス・オーバー周波数附近の低下を補う必要がありました。 

その結果、若干ですが、ハイ上がりの印象が有り、少し気になっていました。 

 

スピーカ・ユニットの公称出力感度は2115が92dBで、075は110dBです。 

 

チャンデバの高域側減衰量は16dBで使っていました。 

(075の出力レベルは94dBとなり、低域に対して+2dBでした。) 

 

スタンドの使用では、チャンデバの高域側減衰量は18dBが適正となりました。 

これで、075の出力レベルは92dBとなって、低域と同じとなります。 

フル・オーケストラ中で埋没していた楽器が聴き取れるようになりました。

 

【スタンドの有無による周波数特性の変化】 

 

測定誤差を防ぐ為に、同一条件で、同一日に連続して測定しています。 

低い周波数から3.5kHzまでは「スタンド有」の方が高出力となりました。 

ホーン出口から背面方向に拡散する音波が前方に反射する為と考えます。 

一方、4~5kHzの低下は、反射成分の位相干渉と思います。 

(5kHzでの音の波長は6.8cmなので、スタンドでの反射は逆相になります。) 

 

尚、6kHz以上では指向性が鋭くなるので、影響は殆ど無くなります。 

 

【アクリル製スタンドと、それに置いた075】 

 

以前、ほぼ同じ大きさの木製スタンドを試した事があります。 

(ローズウッド製(木材としては高比重の1.02)で、110x108x17mm、約130g) 

 

【ローズウッド製スタンドと075】 

 

これは、背面方向に拡散する音波で叩かれ、鳴きが多く、気になりました。 

ローズウッド製スタンド自体を叩くと、結構鳴るのが不安要素でした。 

木製でも鳴きの少ない材料なら良好な結果を得られるのでしょう。 

 

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硬くて、アクリルよりも内部損失の大きい材料で出来たスタンドなら・・・ 

もっと良いかもしれません。 

 

上質なエンクロージャにウーファと一緒に取付けられている場合も良好な結果が得られると思います。