No.26(元はNo.22)の小型プリアンプは機嫌よく使っていました。
が、最近、複数のパワーアンプに繋ぎ変えて使っていたところ左出力が大きく低下。
小さくなったが音は出ているので、オペアンプ自体は無事と判断しました。
出力端に使っているFET(J2の2SK117)が突然故障したと考え、外してみました。
本来、ゲートとドレイン(或いはソース)間はPN接合で片方向の導通しかありません。
ところが、両方向に導通が有るので、突然壊れたと考えました。
冬場は湿気が少なく、自分自身に静電気が発生し易く、気をつけるべきでした。
多分、RCAケーブルを繋いだまま、出力の端子に触れてしまったのでしょう。
大昔、仕事でアンプ設計をしていた頃なら「静電試験」で気付いたと思います。
対策として、入ってきた静電気のエネルギーからFETを守る必要があります。
出力のホット・コモン間に過電圧を吸収する素子を追加する事にしました。
選んだのは、手元に有ったNECの【RD5.1JS B2】というツェナー・ダイオードです。
【変更後の回路図】
ツェナー・ダイオードに非直線性の音声電流が流れると歪が発生します。
メーカー提供の昔の資料から検証します。
【ツェナー・ダイオード RD5.1JS の逆電圧vs電流特性】
1Vrms出力時のピーク電圧は約1.4Vで、その場合の電流は多分10nA以下です。
直列抵抗値は540Ωなので、ピーク電圧に与える影響は0.0004%の低下です。
従って、歪の付加に対する心配はありません。
【変更後の基板】
これで、恐らく大丈夫になる? 筈です。
その内にチャンデバにも同じ対策を施したいと思います。