受付の少し前に着いたら、なんと最前列で監督のお話を聞くことができました。約1時間のトークショーでしたが、たくさんの貴重なお話が聞けて楽しかったです。
いくつか、印象に残ったお話を残しておこうと思います。映画の内容についての直接的なネタバレはないですが、まっさらな思いで映画を観たい方は、ここから先は閉じてくださいね。
☆なぜこの世界に?
満員電車の中、ネクタイして出勤が嫌だったから。それで船ならそんなことないだろうと海洋大学へ。在学中にアニメーション研究会に入り、楽しくなった。就職活動もアニメ業界へ。何でも「ハイ!ハイ!」と手を挙げ、うざがられるほど前のめりでいろいろ挑戦した。
☆役に立ったこと・やっておけばよかったこと
船のことなら、アニメを見て現実と違うところがぱっと見てすぐわかる。バイトした経験が、アニメのちょっとしたシーンでも役立つ。例えば、コンビニ店員を経験したので、細かいあれこれも、「あ、それわかりますー」となった。
若いうちにもっと海外旅行しておけばよかった。南極に行ってみたい。仕事でペルーに行ったが、空いた時間を使って現地運転手とある湖に行ったが、その時の景色が忘れられない。それがアニメのあるシーンにも生きた。
☆作品で大切にしていることは?
いつも、3つ考える。キャラクター・世界観・ドラマ。
柳澤千舟をどんなふうにするか。現実的な世界だから逆にアニメっぽい要素を取り入れた。クスノキや祈念についてどう描くか。
原作があるものは、それを大事にしつつ、自分ならここがあるといいなというところを1つは入れるようにしている。
☆主要キャストすべて俳優を起用したのは?
聞いたことがある(よく聞く声優さんの)声を使いたくなかった。さらに言えば、高橋文哉さんには、もう直井玲斗以外やってほしくない、と思っちゃう感覚でみなさん選んでいる。オーディションで選ぶのも好き。
☆ハプニングについて
絵に関しては、いい作用をするハプニングはほとんどない。うまくいかないハプニングが多く、大変なことになる。その点、音に関しては、うまく作用することがある。『クスノキの番人』では、天海祐希さんが千舟役で「わたくし」と言うが、一箇所だけ「わたし」と言ってしまった。でも、それがよかった。「台本ではわたくしですが、今のはそれでOKです」と伊藤監督が言った後ろで「僕もそう思います」と言ったのが東野圭吾さんだった。天海祐希さんは「あら、神が降りちゃいました?」と笑っていた。どの場面のことか、注目してください。
☆主人公が覚醒する時
「主人公が覚醒する時は金色の目になるんだ!」と細野守監督が熱く語る教えを僕も引き継いでいるので、『クスノキの番人』でも、玲斗が覚醒した時に目が変わります。ぜひ、金色の目になる場面に注目してください。
☆学生さんへのメッセージ
アニメ業界で働いている若い女性2人を前に呼び、大変なことと楽しいことを話すように促されました。(お二人とも、体力的にきつく寝不足になることを話されつつ、めちゃくちゃ楽しんで仕事をしていることが伝わる、キラキラの表情をされてるのが印象的でした。)
バイトや海外旅行などの経験を積み重ねながらも、毎日コンテやデッサンなどを続ける(毎日3枚とか)ことが大事かなと思います。
さきほど2人も言いましたが、なかなか体力的に大変なぐらい、することが山のようにあります。みなさんがこの業界に来てくれたら、やることはたくさんあります!ぜひ来て、この業界を助けてください!よろしくお願いします。
間違った表現になってるとこもあるかもですが、ざっとのニュアンスでの記録メモです。ほかにも、学生さんから事前に募集していたたくさんの質問に答えてくださいました。司会進行役の方も、話の振り方や引き出し方が素敵で、楽しかったです。そして、トークショー終了後には、監督自らポストカードを手渡ししてくださいました☺️
監督さんのお話を聞いて、原作を読んでおきたくなりました。まだ三分の一ですが、読み始めたら祈念がどういうものなのか気になって夢中に。公開もあと少し、大沢さんの声も楽しみです💕

