この人は、旅行が好きで、銀行を辞めて、旅をしながらブログを書くことで生計を立てています。
このことからも分かるように、インターネットの普及に伴うグローバル化により、産業革命以降の大変革時期が到来しており、急激に職業や働き方が多様化している中、私たちは今後のキャリアをどのように考えて主体的に構築していけばいいのでしょうか。
著者のちきりんはいろいろな視点から、それを考察しています。
・年金原資不足による、定年70歳延長。
・優位性を失う、先進国と大企業。
・貯金と投資。
・海外で働く人達。
・40代で二度目のキャリアをスタートさせる意味。
・自分の理想の人生を設計しよう。
・市場で稼ぐ力を身につける。
この本の背景には、日本という先進国に住んでいる私達は、今まで植民地を持ったり、新興国の安価な労働力に支えられて豊かな生活を享受してきたが、今後はそうも行かない、という強い危機感があります。
その原因としては、インターネットの整備により、国境を越えて労働力の安い国へ仕事を委託できる時代になったことや、高額な教育機関に入らずとも、ネット上に無料でさまざまな教科を学べる環境が整いつつあること、大量消費を前提とした大量生産が、環境汚染や没個性化を招き、消費者はうんざりしてきていること。企業に雇われずとも、ネット上で個人がそれぞれの強みを生かして稼ぐことができるようになったこと等があげられています。
最後まで読んでみて、残念だったことは、著者が具体的な答えを出していないことです。
(ステップとしては、以下のものが紹介されています。)
1.手に入れたい人生を明確にする。→どのような人生を送りたいのか?
2.複数の将来のシナリオを用意する。→そのためにどのようなキャリアパスがあるのか?
3.市場で稼ぐ力を身につけよう。→自分がより高く評価される分野、マーケットはどこなのか?
著者が全体を通して示唆しているのは、多くの人が自分が本当にやりたくもない仕事について、意味のない人生を送っている。今の時代は、他にも選択肢が多く考えられるのだから、そこから動いて自分の好きなこと、情熱を持てることに没頭して生きていくほうが充実した生活を送れるのではないかという問題提起をしています。
とうは言っても、多くの人が心配するのが、お金のことです。
これに対しては、支出を抑えることによって、ある程度不安が解消できるといってます。
つまり世間一般で求められる、マイホーム、マイカー、子供、などのオプションを捨てることによって、身軽に自分の好きなことを追求できると言っています。
老後への備えに対しては、早死にする人も、長生きする人もいるのだから、悩んでも仕方ない、というサッパリとしたスタンスです。
筆者は、長生きリスクの解決案として、老人同士で一箇所に集まってコミュニティーを形成し、共同生活をすることが挙げられています。その際、遺産の相続人を他の老人達にしておく。そうすることで、他の世代に迷惑をかけずに、老人が安心して暮らすことができると提案しています。
つまり、そのコミュニティの中で若くして亡くなる人がいたら、その人の遺産は他の長生きする人達に相続されるので、自然と相互扶助ができるということです。
平均寿命の数値などを見て、私達はあと何年くらい自分が生きるのかを、なんとなく想像していますが、それはあくまでも”平均値”でしかなく、それ以上早く亡くなる人もいれば、100歳を過ぎても行き続ける人もいるわけです。
実際に自分も、「老後になって時間ができたら…」というのが口癖だった父を61歳で亡くしてみて、「人間はいつ死ぬか分からない。いつ死んでも後悔しない毎日を送ることが、父に対してできる最高の供養だ」と感じました。
あの亡くなったスティーブ・ジョブズも毎日鏡に向かって「もし今日が人生最後の日だったら、今日やろうとしていることをやりたいと思うか?」と自分に向かって問い続けていたそうです。
考えてみれば、今日一日が重なって、その人の人生になるのですから、今日一日の行動を変えられない人には、望むべき人生は手に入らないのも当然でしょう。
考えてみてください。「今日が人生最後の日だったら…」
あなたは何をするでしょうか?
未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる/ちきりん

¥1,404
Amazon.co.jp
↑Click to support me!↑
