父の代になり、担い箱を一体だけ、店頭に飾るようになった。店内の一番京都寄りの壁を、担い箱専用に空け、螺鈿が光るようにライトを当てている。
そして2019年、この担い箱が、旅をしていた時代と繋がる出来事があった。
平成の時代が終わり、202年ぶりの上皇様の誕生である。
前回の上皇様、光格天皇様が御暮らしになっていたのが御室御所御用所。まさに担い箱をお届けしていた時の御所なのだ。光格天皇様が関の戸をお召し上がりになっていたかどうかは、定かではないが、私にとって、当時に思いをはせる元号改正 令和の始まりとなった。

御室御所は、真言宗御室派の総本山「仁和寺」として、今もたくさんの観光客が訪れている。京都で一番遅咲きの「御室桜」の林が広がり、樹高は2〜3mと低いのが特徴。
「わたしゃお多福 御室の桜 
鼻(花)が低ても 人が好く」と詠われている。



深川屋物語2020終わり