可也前になりますが、将棋に凝っていて対局に限界を感じ始めました。あるとき良い駒が欲しくなり遂に自作するまでに成ってしまいました。その前に銀座の丸八碁盤店で買い求めた彫駒です。江戸三筆の最上位、巻菱湖(まきのりょうこ)書です。
イメージ 1
王将の底部分に書体名。玉将には作者名を入れるのが普通です。山形の天童が有名ですが高級駒は東京。例外的に大阪や京都に著名な駒師が数名居る程度です。駒は厳選された黄楊(つげ)で産地は伊豆七島。九州の薩摩黄楊も使われます。
イメージ 2
将棋の駒のルーツは大阪の水無瀬神宮です。水無瀬(みなせ)の書体は今も残り伝承さ
れています。駒の書体や材料に付加価値を付け販売したのが豊島龍山と言います。初代が太郎吉で二代目が数次郎。その二代目が天才的な名匠でした。
イメージ 3
先日、何でも鑑定団で出た宮松影水も弟子の一人です。水無瀬の駒が220万円でしたね。この木村茂翁氏も愛弟子の一人です。影水は、漆での盛り上げが上手いですが彫りは今一つです。投資するなら京都在住の良尊作をお勧めします。
イメージ 4
金・銀・歩兵は何となく意味が分かりますが桂馬と香車は難しいですね。どうも芳香木か香料らしいのですが定かではありません。将棋の原型はインドのチャトランガでダイヤモンドゲームの盤と似ています。三人対戦型です。
イメージ 5
その後、二人で対局出来るチャトランジでチェスと良く似ています。並び方が点対称で将棋と同じです。一概に言うのは難しいですが将棋は方程式の解法をしている感覚と似ています。ひと目200の変化を8通り以上先を読みます。脳での糖の消費が一局で数キロ。痩せてしまいます。