米国系・江戸系・肥後系と長井古種の掲載をしました。それぞれの個性があります。今回は伊勢系で最もお気に入りです。江戸末期頃、三重の松坂で栽培されました。菊や撫子と共に伊勢三珍花です。これは「残月」
何となく他の系統とは異なると思って居ましたが明確な指摘が出来ませんでした。分かったことは全てが三英花で垂れ咲き。色も淡い気品のあるものが多いです。江戸系から作られ進化と発展させたものには違いありません。これは「津の花」
上に突き出た花弁を爪弁と言い、これに切れ込みがあります。この「狩野の雪」はその特徴が良く出て居ます。蜘蛛弁とも呼ばれます。この花もそうですが形状が非常に洗練されて居るでしょう。繊細な女性的美しさと表現されます。
こちらも伊勢系の代表格「美吉野」です。アジサイの時には名称との対応はそれほど意識していません。桜やバラ、それに花菖蒲は結構拘ります。そう言えばアジサイの図鑑は殆ど見ません。万葉集に一首出ているだけです。
花菖蒲には外貨を稼ぎ国家を支えた経緯があります。肥後や伊勢に限らず戦から園芸と武士を平和に振り向けたとも言えます。この花に対しての思い込みは、そう言ったことが何となく感じられるからでしょう。これは「新秋月」
横須賀しょうぶ園には、全ての種類の花の写真がありました。勿論、全部が名作ではありません。そのままを製本しても図鑑には成りませんが運営者の強い思いを感じました。そう言った心が無ければ写真のファイルは作れません。来年も楽しみにしています。