イメージ 11972年発売の高級バカチョンカメラです。学生時代に掛かった方は、最も損をした世代。その世代間格差や多大な犠牲が高度成長を支えました。世は右肩上がりの絶頂期でした。何がMade in Japanか知るには面白いです。

イメージ 2先日、オークションでブラックボディが出てついにELだけで10台。無駄な買い物ですが、自分に取りましては青春時代のエポック的な存在です。ニコンの素晴らしさを紹介します。此れはフィルムを巻き上げるハンドル。
 
イメージ 3今は巻上げも無くなり、シンボル的な存在が消えたのは寂しいです。前の写真は、使用しない状態です。こちらは、ハンドルを少し引き出した状態。赤い丸が見えるでしょう。このハンドルが露出計のスイッチに成って居ます。
 
イメージ 4ハンドルを引き出した状態で露出計がONになりシャッターボタンが押せます。戻して仕舞いこみますとOFFに成りシャッターボタンがロックされます。一連の流れの中で、スイッチのオンオフを行う非常に優れた設計です。
 
イメージ 5さて、前の写真とこの写真の何処が違うか?それはシャッターダイヤルのAとBの間のアイコンです。赤い稲妻模様はフラッシュ。白い電球模様は発光電球用です。今は使わない機能ですが、此の辺を蔑ろにすると花火はまともに撮れません。
 
イメージ 6画面で見る場所が2ヶ所あります。先ず白い丸に線、このマークはフィルムの位置。近接50cmで合焦は、物体からこの白マークまでの距離です。これを知りませんと接写でピント合わせが行えません。単に撮ったら写っただけです。もう一つは、Bと4の間の余白。これは幻の8秒シャッター速度設定です。
 
イメージ 7最高のフィーリングを提供するニコンのシャッターボタン。小さく中にあるボタン部に内ネジ、それを支える外側の枠にも外ネジ。シャッターボタンの周りには黒い枠があるような作りです。切れるストロークが短く、しかも適度な重さはニコマートEL独特のものです。一番素晴らしいのはF2でそれに次ぐ素晴らしさです。