水泳指導(日本泳法)
趣味(ライフワーク)の中で水泳指導の割合がとても大きい。スポーツ少年団の指導員となり、認定水泳指導員資格取得し、水泳協会に入会、会は日本泳法、主馬神伝流保存会が運営、日水連「練士」資格を受け、会が行う水泳教室で主に、競泳を指導している。
○二見泳ぎ(ふたみおよぎ)(片あおり足または両あおり足だけで(泳ぐ)進む。)
R7.10.24(金) 水泳協会「主馬神伝流水泳教室」6月~12月毎金曜日 午後7:30~8:30
次に示す資料「大洲村尋常小学校水泳科教授要綱」大正6年7月は、主馬神伝流の水泳が戦前まで、小学校の水泳授業で指導され、一般的に泳がれていたことを裏付けしています。ただし、指導していた教諭は、松山から水泳指導のために呼ばれた教諭で、前回(R7.10.18ブログ参照)の資料にある松山神伝流「神伝主馬流」を習得し「神伝主馬流」による指導がなされた。さらに県内は、「神伝主馬流」で指導されていたことがわかる。
○小学校水泳科教授要綱
さらに、日本軍の水泳教本も「神伝主馬流」で指導されていた。さらに、 (R6.12.1ブログ参照))昭和17年9月「国民学校体練科教授要項」で国民に水泳を必須とし、昭和18年大日本体育会は「全国壮丁皆泳必成訓練実施要綱」を制定「游泳不能者の絶無」を目指し、戦場としての、海、河川、湖沼における軍事教練で、全国で「神伝主馬流」が指導され、国民の水泳の一般となっていた。ただし、指導された泳形は、横泳ぎとはがい伸びが中心だったと思われる。
※【諸 手 抜】(もろてぬき)
諸手抜については、僕が習った諸手抜は、平成25年度資料の説明、日本水泳連盟審査基準、現在主馬神伝流師範代の解釈とは違いがあるので、先に資料等を、紹介します。
(平成25年資料)
「諸手抜」は「立体のやや前方へ傾斜し」とあることから、「真」「行」あるいは「羽交伸」の応用業と言える。「体躯及び腕脚の変更機敏に回転する術を練習するものにして、区別判然する様游ぐべし」とし鍛錬用の游ぎという位置づけ。しかし「よく熟練するときは実地に応用して効無きにも非ず。或いは片手抜の業の如く、高波の激するとき、変化応用浪に乗るに、抜き上がる術と為すことを得べし」とも述べて、神伝流游書とは違い「益なし」とは言っていない。
○諸手抜(もろてぬき)
日本水泳連盟審査基準
【諸 手 抜】(もろてぬき)
目 的 舟べりに飛びつく、または高い岩に飛びつく。
約束事 縦煽り足を使い高く上がる。もっぱら跳び上がる事を主とするが、跳び上がった反動で頭が沈まないように継足を使う。
動作上の留意点
姿 勢 やや前方に傾斜した立体姿勢。
足・脚 強く足を煽り、跳び上がる。
手・腕 両手は掌を下にして胸元に揃え、そこから目通りに伸ばし、水を抑えるように掻き分け、両脇腹の位置から真横へ勢いよく抜き、抜いた手で舟べりなどの高いところをつかむように、手のひらは前方を向き、頭上で真っ直ぐに合わせる。
評価・採点のポイント
① 速く、高く上がっているか。
② 跳び上がったときに腕は上に伸びているか。手のひらでつかむ動作は要求しない。
師範代は、扇足をついで髙く伸び上がる事を意識し、扇足を使ってゆっくりと降りる。との事であった。
※私見
ここからは、僕の認識と私見ですが、いずれも、立てのあおり足、継足、高く上がる事が留意点としているが、僕が教えていただいたのは、伸び上がり方は、身体を水面まで倒し、大きなあおり足に合わせて体を上げると習った、飛びつくのは、敵船に乗り込むための船べり、岸に上がる為の岩に手をかける。もう一つ重要なのが、敵を頭を押し付けて沈めるためのもので、伸び上がっての動作は、これを意識する。と教わった。
髙く伸びあがる事を目的とするなら、水球のキーパーの様に、揚力が強い巻き足を遣えばいいが、あおり足を使うのは、二見泳ぎ(立ち泳ぎ)の様に早く前進でき、前進しながら一気に諸手抜を行う事は、敵兵に対して先手を取れるからだと推察する。
ここで船は、川船で立泳ぎで手が届く、岸の岩と言っても、緩やかな肱川を知っていれば分るのだが、髙い岩に飛びついて登る必要な場所はほとんどない、後ろから敵を沈めるには伸び上がる必要はないく、向かい合った敵よりも上に伸び上がる事を想定していると思われるが、そこまで高く伸びあがる必要はないと思われる。伸び上がった反動で頭が沈まない様に扇足、継足は必要だが、高く伸び上らなければ、全てが立泳ぎから始まり立泳ぎで終わるもので、ゆっくりと降りる必要はないと習った。身体を水面まで倒し、大きなあおり足に合わせて体を上げてもあまり高くは伸び上がれなが、十分な伸び上がり量だと思う。
現在は、私見であるが、来年度の泳法研究会に向けた主馬神伝流泳法協議の理事会において、提案していきたい。


