今回から中絶に関しての話が出てきます。これは私たちの意見であって、これが正しいとは思っていません。
もし、ご気分を害される方はこれ以上読まないでください。
私はケータイを使って先生から教えてもらった病気を調べる。
1番シビアだったのが「肺静脈狭窄」
私の場合4本あるはずの肺静脈が何本存在しているのかもはっきりわからず、肺静脈が集まった1本の最後の出口が塞がっている。
「本症は非常に治療が難しく、肺静脈のうちすべてに狭窄、閉鎖が見られる場合の予後は非常に不良。」
「全国に約100人ほど存在するが、成人になった患者がどれくらいいるかは不明。」
「治療後に再び狭窄する可能性が高い」
「4本とも閉鎖している場合は、生後生存することができません。」
書いてあることばにくらくらした。
これに加え、狭窄が起こった時期が早いため肺自体が育たない。
ほかの心疾患のことも考えたらこの子は産まれても生きていくことができるんだろうか…
生きれたとしてもこの子の生活はどうなるだろうか…
それを支える私たちの生活はどうなるだろうか…
さんざん手術で痛い目にあって、そして死んでいくんだろうか…
そもそもこのままお腹の中で心臓が止まってしまう可能性もあると言われている…
オットに調べた内容を伝え、聞いてみた。
「どうする?赤ちゃん…」
『んー、正直今日の話を聞いたら赤ちゃんか産まれたあとの想像ができひんな。手術をせなアカンかっても、そのあと他の子と同じように走ったりできるならいいなと思ってたけど…それは厳しいんやなって思った。』
「私は今回は諦めようと思ってる。色々調べたり、色んな人のブログ読んだりしたけど、やっぱり現状が厳しかったりかお世話の大変さとかがわかる。それに私も仕事やめなアカンかもしれんし…。仕事はやめたくない。産まれてからなんかあったら仕事やめてでも頑張らなアカンとは思ってるけど、今その決断はできひん…」
『俺も仕事は続けてほしいと思ってるよ。子供の頃親がお金関係で離婚したし、父が白米に梅干しだけの弁当を毎日持って仕事に行ってたも知ってるからお金がなくなることへの恐怖がある。赤ちゃんを中絶するってことに拒絶感は今はないかな。』
帰ってからもずっと同じ病気の人のブログを見たり手術について調べたりしました。
超音波検査から毎日一日中調べっぱなしでした。
産まれてすぐ亡くなった人。
手術をしたけど、1年経たずに亡くなった人。
2歳まで頑張ったけど亡くなったひと。
手術を受けますと書いて途中でブログが終わっている人。
小学生でフォンタンまでたどり着いて元気に過ごしている人。
20歳になって自分でブログを書いている人。
女の人で不妊治療をしたけれど、自分が妊娠してはいけないと言われた人。
32歳の男の人で、入院をしながらも仕事をして暮らしている人。
色んな先天性心疾患の方や家族の方のブログを見させていただきました。
「これならいけるんじゃないか」とか思えたこともありましたが、やっぱり私の子と全く同じ疾患の方は見つからず…
染色体異常があったりなかったり、千差万別でした。。
どこまでの病気なら元気になって、どこまでの病気なら死んでしまうなんてわからなくて。。
論文も読みました。予後を調べる研究で…でもやっぱり亡くなってる人や引き続き治療をしている人が多くて…
それを見るたびやっぱりなと思ってしまってました。
そういうのを見ることで自分のしようとしていることを正しいんだと思いたかったんです。
「産んでも生きていけない子だった。」
「助からない病気だ。」
って思い込みたかったんですよね…
本当はどうなるかなんてわからないのに。
そうやって考えてる間も赤ちゃんは元気に私のお腹を蹴っていました。