まるで他人事のような難病の宣告をきいてから、家に帰ると涙が溢れて気づいたらベッドで、眠っていて夜中になってました。

部屋は真っ暗で一瞬自分がどこにいるのか、何をしているのかもわからないぐらい思考が働いていませんでしたが、いくら時間が経っても目が暗闇になれないこの感覚から診察で、言われた夜盲という症状を思い出しあれは現実だったんだと再び暗い気持ちになりました。

病気と診断された前と後で自分の中の感情や価値観が、こんなに変わるなんて思っていませんでした。

1ヶ月後に控えた楽しい夢に溢れた1年間の留学生活が一気に無駄なものに感じました。
目が見えなくなる自分にはもっと他のことが必要になるのではと、、、専攻で学んでいる語学など無意味などでは、、、と今までの全てがいらなく感じ、感情が薄れ、なんとも言えない疲労感に襲われて暫くは無気力状態でした。

気がつくと、空港に向かう日でとりあえず一年だけは全てを忘れて過ごそうと思いました。
病気も未来も全て、、進行はわからないぐらいゆっくりだし、診断される前までは普通に生活していた。大丈夫だ!そんな思いを胸に留学生活を送っていましたが、確かに生活は大丈夫でした。

しかし、生理前で精神的に不安定なときや眠れない時にふと病気のことを思い出し一晩中泣く日もありました。

いい快晴が普通なら嬉しくて堪らないはずなのに醜く感じたり、初めて訪れる場所に暗くないか階段がないかなど異常なほど意識をしてしまったり、周りからみると楽しそうに笑うのにたまに1人でいるところを見つけるといつも不安そうな表情をしていたようです。