時流を追いかけるな大人に学び、基本の型を身に付ける

☆​土台を築く~帝王学の書~6月12~16日の5日分の『易経一日一言』(致知出版社)​


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【時流を追いかけるな】

時流に乗ってはならない
時流を追いかけるな。
時流に乗る者は時流によって滅びると
易経は教えています。
 
時流に乗ると、時の中心に
我が身をおいている錯覚を生じ、
流れに巻き込まれて
物事の本質を次第に見失っていく。
 
おいしい話がくると
「渡りに船だ」と飛びつく。
冬に種を蒔く行為です。
オイシイ話のサーフィンを求めだす。
そしていずれ、
大失敗すると書かれています。
 
  『超訳 易経 陰』青本より



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【大人に学び、基本の型を身に付ける】

陰陽の話を思い出してください。
「見る」には聞く、従うという意味もあると話しました。
聞く、従う、真似る、学ぶ、受け容れることは、すべて陰の力です。
見龍が「大人を見るに利ろし」を実践するうえで重要な点は、
こうした陰の力を強めていくことです。
そうすることで、逆に陽の力が育っていきます。
 
それには、「このやり方は真似るけれど、
これに関しては自分のやり方、考え方のほうがいいのではないか」
という疑問を差しはさんで、自分の利口を出さないことです。
とにかく受け容れて、従うことが結果的に近道になります。
 
  ​『超訳 易経 陽』赤本より​


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易経一日一言は 6月12~16日の5日分です。

※易経一日一言を一年間通して読まれれば、
易経に書かれているおおよその内容を把握出来ます。


☆本当は一日一言は毎日投稿した方が良いのですが、
出張や資料作りに追われていて、数日分を纏めてUPします。

~帝王学の書~6月12日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆晦(かい)を用いる☆

衆に莅(のぞ)み、晦(かい)を用いて、しかも明なり。
                  (地火明夷)
 
「晦(かい)を用いて」とは、
自分の才能や地位を隠し、人の目をくらますこと。
これを「韜晦(とうかい)」という。
寛大に、知って知らないふりをすることである。
 
リーダーがあまりに明察聡明で細目をやかましくいえば、
部下は自分の能力を発揮できなくなる。
「韜晦(とうかい)」は、時によって人を伸ばすための明らかな知恵となる。
 
要するに、人々に相対するのに、時には馬鹿を装えという教えである。
 
 
 
 
~帝王学の書~6月13日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆小人は国を乱す☆
 
大君命あり。国を開き家を承けしむ。
小人は用うるなかれ。    (地水師)
 
戦が終わると功績があった者を諸侯に取り立て、また官職に命ずる。
しかしその時、功績があったとしても、小人は重用してはならない。
 
これは人材登用の鉄則として用いられてきた言葉。
古くは『書経』にも同様の言葉がある。
功績をあげても、自分の利益だけを考え、
人からの信頼を得ない小人は、必ず国を乱す。
ゆえに金銭をもって賞すにとどめ、大任を与えてはならないのである。
 
 
 
 
~帝王学の書~6月14日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆夬(さ)るべきを夬る☆
 
つらぼねに壮(さか)んなり。
凶あり。 君子は夬るべきを夬る。
               (沢天夬)
 
沢天夬(たくてんかい)の卦(か)は、
小人を排除する時を説くが、そこで注意すべきことがある。
 
「つらぼね」とは頬骨。
排除するべき小人に対して攻撃心が顔に出てしまうと、
覚(さと)られて大失敗するといっている。
 
小人は敏感に機を感じる。
ゆえに決心は固くとも隠忍自重して顔に出さないようにする。
相手はもちろん、味方さえも欺(あざむ)くかのようにして時を窺(うかが)い、
決し去(さ)るべき時を観て、除かなくてはいけない。
 
 
 
 
~帝王学の書~6月15日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆釣瓶(つるべ)を壊す☆
 
ほとんど至らんとして、またいまだ井(せい)に つりいと せず、
その瓶(つるべ)を羸(やぶ)るは、凶なり。
              (水風井)
 
水風井(すいふうせい)は井戸の性質、その用い方を説く卦(か)。
そこから組織の人事や管理についての教えを得ることができる。
 
井戸は川や泉と違い、人の手によって築かれる。
水を汲むには管理が必要である。

「井(せい)」という字は古字では「丼」と書く。
真ん中の「ゝ」は井戸の釣瓶(つるべ)である。
 
立派な井戸があっても、
水を汲み上げる釣瓶が水面に届かないとか、
縄が途中で切れるとか、瓶(かめ)が壊れるなどしたら、
水は汲み上げられない。
井戸は用をなさず、死活問題になる。
 
井戸の構造、効用から会社組織を考えるならば、
井戸の底は新鮮な水が湧き出す現場で、内壁は中間管理職や取締役にあたる。
 
経営者の役目は全体を把握することである。
深くまで目を行き届かせるためには、しっかりとした管理体制が必要になる。
 
人々を養う水は澄んでいるか、優れた人材が用いられているか、
釣瓶(つるべ)が至らないような怠慢や、
釣瓶を壊すような不正はないか、常に管理を怠ってはならない。
 
 
 
 
~帝王学の書~6月16日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆土台を築く☆
 
上はもって下を厚くし宅を安んず。
          (山地剥)
 
山地剥(さんちはく)の卦(か)は、
高い山が土台から崩れることを示している。
そこから、高い地位にいる人が追い落とされる時を説く。
 
「宅」は自分のいるべき場所。
指導者など上の地位にいる人が為すべきことをするには、
下の人との信頼を深める必要がある。
そうすれば、自分の部下や、国であれば国民を、
しっかりと安定させることができる。
 
基盤が安定していなければ、地位は保てず、
必ず組織は崩れてしまう。
 
        ​『易経一日一言』(致知出版社)

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