人の厚み龍の話を読むコツ

​リーダーの役割~帝王学の書~5月8~13日の6日分の『易経一日一言』(致知出版社)​


会場教室【残席わずか】栗山英樹特別講演会と易経対談 ~名古屋NHK文化センター​

 
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​【人の厚み】​

大地は雨がどれだけ降ろうが嵐がこようが、
美しいもの、みにくいものを選ばず、いやがらず、
一切合切を受け容れます。
 
限りなく受け容れて、従い、生み、育てることは、
発するだけの陽にはできません。
つまりそれが、陰の強みであり、
陰の立場にある者が得る喜びだといっています。
 
人の厚みというのは、受け容れ、従うことで
地層が積み重なるように、着実に厚みを増していきます。
 
そうやって築いた土壌には栄養がたっぷりと蓄えられ、
あらゆるものごとを生みだし、育て、
形にして実現していくことができます。
そこには不自由さも窮屈さもない、
限りなく広大な可能性を秘めていると教えています。
 
そのためには、少し受け容れて、従っているように装うというような
中途半端に片足を突っ込むくらいでは、ただの徒労に終わってしまう。
自ら時に趣いて、徹底的に従うことが大切なのだと教えています。
 
        『超訳 易経 陰』青本より
 
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【龍の話を読むコツ】

龍の話を読み進める上で、知っておきたいコツがあるので、
最初に紹介しましょう。
 
龍の話はたとえ話になっています。
実際、龍の成長になぞらえて、リーダーの成長過程が
六段階のプロセスで描かれていますから、
物語を読みながら、自分は今、どこの過程にいるのかなと、
まずは想像してください。
決めつける必要はありませんが、こういう時があったな、
これは今、経験していることと似ているな、という部分を見つけ、
自分の経験にあてはめてみることです。
 
龍の変遷過程は、自分の成長だけでなく
いろいろなことにもあてはめられます。
 
たとえば、自分の会社は今どこの過程にあるのか、
あるいは何かを学び始めた時や、
技術を身に付けていく過程にも照らし合わせられますし、
自分以外の誰かにもあてはめられます。
 
家族のこと、子どものこと、
会社の社員一人一人のこととしても
考えることができます。
 
それができたら、次になるべく具体的に
摺(す)り合わせをしてみてください。
 
「摺り合わせ」とは、版画の木版の上に紙をあてて、
摺って絵を浮き上がらせるイメージなのですが、
書いてあることに今の状況を照らし合わせ、
そこから問題の解決策を探究していくことです。
 
言葉でいうと最初は難しく思うかもしれませんが、
読んでいくうちに
「あ、このことか」とわかるかと思います。
 
摺り合わせしながら読むことで、
自分の置かれている状況が客観的に把握できるようになり、
問題の解決策や対処法を得ることができるようになります。
 
       『超訳 易経 陽』赤本より
 
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​​​​​​​易経一日一言は 5月8~13日の6日分です。
※易経一日一言を一年間通して読まれれば、
易経に書かれているおおよその内容を把握出来ます。

☆本当は一日一言は毎日投稿した方が良いのですが、
原稿や資料作りに追われていて、数日分を纏めてUPします。

~帝王学の書~5月8日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆正義の戦い☆
 
師(いくさ)は、貞なり。(地水師)
 
「師」=戦は忌むもので、できれば避けたい。
だからこそ、正しいものでなくてはならない、と易経はいう。
 
こちらから仕掛けるものではなく、
国を守るため、生き延びるために、やむを得ず行うもので、
国民がこの戦争は起こさざるを得ないと心が一致する戦いをいう。
 
利益や名誉を求めるような戦は
決して起こすべきではないという教えである。
 
 
 
 
~帝王学の書~5月9日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆蛮勇の愚☆
 
その尾を濡(ぬ)らす吝(りん)なり。
象(しょう)に曰く、その尾を濡らすとは、また極を知らざるなり。
               (火水未済)
 
狐が川を渡る時は、
尾を濡らして負担にならないように、尾を高く上げて泳ぐ。
しかし未熟な小狐はまだ自分の分際を知らず、蛮勇になり、
軽挙妄動して川に飛び込んで尾を濡らしてしまう。
 
火水未済(かすいびせい)の卦(か)は未熟な時、未完成の時を説いている。
「吝(りん)なり」とは、恥ずべきこと。
過ちは改めなくてはならない。
 
 
 
 
~帝王学の書~5月10日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆危険を逃れる☆
 
遯(とん)は亨(とお)るとは、遯(のが)れて亨るなり。
                    (天山遯)
 
「遯」は豚に走ると書き、退避、隠遁する。
非常なる危険が迫っている時は素早く退避すべきであり、
また、隠遁すべき時は地位や財産を捨ててでも退き、
時期の至るのを待つべきである。
 
君子の進退として、「退く時は義をもって退く」という言葉がある。
「義」は刀をもって伐る、裁くこと。
つまり、逃れる時は、自分の身を伐るような決断を要す。
 
天山遯(てんざんとん)の卦(か)は、
逃れるべき時は自分の意志や欲を捨てて逃れよ、と教えている。
 
 
 
 
~帝王学の書~5月11日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆リーダーの役割☆
 
大有は柔(じゅう)尊位を得、
大中にして上下これに応ずるを、大有と曰う。
               (火天大有)
 
火天大有(かてんたいゆう)の卦(か)は、
大いに保つ時、組織を保つ能力を説いている。
 
「柔尊位を得」とは、尊位にあるリーダーに力がなく、
自分以外は能力のある人達を抱えているという状態をいう。
 
「大中にして上下これに応ずる」とは、
ろうそくの芯に火が灯るような様をいう。
 
ろうそくの火を思い描いてほしい。
芯の部分は暗く、芯自体は光を発しないが、
ひとたび火がつけば、芯を中心にまわりが明るく燃え上がる。   
 
組織でいえば、ろうそくの芯がリーダーの役目である。
つまり、組織を保つために、リーダーは技や力を他と競う必要はない。
力のないリーダーであるからこそ、
多くの人の能力を発揮させることができる。
それが「大中」。
これは大いに中庸を心得る者をいう。
 
易経は火天大有の説くリーダーを賞賛する。
本来、能力があってもそれを覆い隠し、立場を弁え、
自らの中に陰を生み出して、後継を育てるからである。
 
 
 
 
~帝王学の書~5月12日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆物心が集まる☆
 
その聚(あつ)まるところを観て、天地萬物の情を見るべし。
                  (沢地萃)
 
天地万物は、陰陽の気が聚まり、成り立っている。
雨と陽射しが豊かに注ぐ肥沃な大地には動植物が集まり、
推進力のある優秀なリーダーの元には、喜んで従う人々が集まる。
 
物や人心の集約する時と場所、内容を見て、
「これだけのものが集まるのはなぜか」とよく洞察すれば、
その物事の真の情態を知り得ることができると易経は教える。
 
 
 
 
~帝王学の書~5月13日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆随 風(ずいふう)☆
 
随風は巽(そん)なり。
君子もって命を申(かさ)ね事を行う。
            (巽為風)
 
巽為風(そんいふう)は順(したが)う時を説く卦(か)。
また、風は狭い隙間があれば入り込み、行き渡ることから、
宣伝・命令の意味がある。
 
投げやりで傲慢な命令に人々は反発心を持つ。
リーダーは命令を下す時、よく理解される言葉で丁寧に、
何度も繰り返し話して、人々に行き渡らせなくてはいけない。
 
「随風」について、孔子は「君子の徳は風」と『論語』に記している。
草(民)は風(君子の命)にあたれば必ず伏す、と。
 
        ​『易経一日一言』(致知出版社)

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教室会場(収容260名)の残席が【残りわずか】❣感謝です‼

侍ジャパンを全勝で世界一に導いた栗山英樹監督の特別講演会。
応募多数のため会場を変更して開催します!
【会場】TKPガーデンシティPREMIUM名古屋駅前(ダイヤメイテツビル3階) 
https://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/gcp-nagoya-ekimae/access/

【教室受講】5/13(土)緊急開催!栗山英樹特別講演会
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1273748.html
◆第一部:「WBC侍たちの戦いを振り返る」
◆第二部:「特別対談・竹村亞希子先生と語る易経」


講師
2023年WBC侍ジャパン監督 栗山英樹
読易の会主宰 竹村亞希子

侍ジャパンを全勝で世界一に導いた栗山英樹監督の特別講演会。
日本中が歓喜に沸いた大会を振り返ると共に、監督が影響を受けたとされる中国古典「易経」について、易経研究の第一人者であり当文化センター人気講師、竹村亞希子先生と語りあいます。
 
※オンライン受講ご希望の方はこちらから(見逃し配信あり)
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1273769.html
 
◆竹村亞希子:中国古典「易経」を古代の叡智の書としてわかりやすく紹介。企業の社長や管理職へのアドバイスも行っており多くの人々より厚い信頼を得ている。​​​


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