易経一日一言は 3月21~25日の5日分です。
※易経一日一言を一年間通して読まれれば、
易経に書かれているおおよその内容を把握出来ます。


☆本当は一日一言は毎日投稿した方が良いのですが、
原稿や資料作りに追われていて、数日分を纏めてUPします。
~帝王学の書~3月21日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆意志薄弱は自らの罪☆
 
節せざるの嗟(なげ)きとは、また誰をか咎(とが)めん。
                   (水沢節)
 
節制・節約できず、節度を設けられないがために
失敗したことを歎いても、それは誰のせいにもできない。
自業自得というものである。
 
「節せざる」とは、意志が弱く、節することができないこと。
そうすると節操なく欲望に身をまかせ、身を保てずに、
嘆くような結果になってしまう。戒めとすべき言葉である。
 
 
 
 
~帝王学の書~3月22日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆行き過ぎて丁度良いこと☆
 
行いは恭(きょう)に過ぎ、
喪(そう)は哀(あい)に過ぎ、用は倹(けん)に過ぐ。
                (雷山小過)
 
恭とは丁寧で慎み深いこと。
行いは慎重丁寧に過ぎるくらいが良い。
 
喪の際には、儀式よりも哀悼を中心に、
少し哀しみの情に過ぎるくらいが良い。
 
物を用いる時は、とかく贅沢に流れやすいので、
少し倹約気味にして丁度良い。
 
雷山小過の卦は
「少しく過ぎる」ことを説くが、
日常の心がけとして、
少し行き過ぎて丁度良いことがあると教えている。  
 
 
 
~帝王学の書~3月23日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆聖賢を養う☆
 
聖人は亨(ほう)してもって上帝を享(まつ)り、
大亨(たいほう)してもって聖賢を養う。
                (火風鼎)
 
古代中国では国を訪れる賢人を城に招き、
豪華な食事を振る舞い、今でいうシンポジウムを開いていた。
当時の賢人たちは情報の宝庫であり、
また賢人と語らうことは外部の意見を聞く貴重な機会であった。  
 
そのために天帝への供え物よりも多くのものを賢人たちに饗して遇した。
国を守るために賢人の意見に耳を傾けることは、昔も今も重要なことである。
 
この火風鼎(かふうてい)は賢人を養う時を説く卦(か)。
 
 
 
 ~帝王学の書~3月24日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆盛大な祭祀(さいし)を営む☆
 
大牲(たいせい)を用いて吉。
往くところあるに利(よ)ろし。(沢地萃)
 
「大牲」とは大きな生け贄。
国王が行う祭祀には盛大な供物を供えるのが良いという。
祭祀は人心を集め、真心を奉ずるものであり、本来、供物の大小は問わない。
しかし、その時にできる限りを捧げるようにする。
 
人も物も多く豊かな時は供物も盛大にし、人心を一つに集めるために、
国をあげての大イベントを催すことだと教えている。
 
沢地萃は、人も物資も集まり、大いに豊かに栄える時を表す卦。
 
 
 
 
~帝王学の書~3月25日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆人心を集める☆

風の水上を行くは渙(かん)なり。
先王(せんのう)もって帝を享(まつ)り廟(びょう)を立つ。
                 (風水渙)
 
古代においては、人々の気が散る、
気持ちが離れることを防ぐために、
また澱(よど)んだ気を散らして晴らすために、
天帝を祀り、廟を立てた。
 
祭祀(さいし)を行うことで、散りかけていた人心を集め、
大切なことは何かと改めて知らしめたのである。
風水渙(ふうすいかん)の「渙」とは散る、解ける、離散する。
また、散らして集める、
気を発散させ、落ち着かせるという意味もある。
 
        ​『易経一日一言』(致知出版社)
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