易経一日一言は 3月12~16日の5日分です。


※易経一日一言を一年間通して読まれれば、
易経に書かれているおおよその内容を把握出来ます。
☆本当は一日一言は毎日投稿した方が良いのですが、
しばらくは一日おきに仕事なので、数日分を纏めてUPします。

~帝王学の書~3月12日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆族を類し物を弁ず☆
 
族を類し物を弁ず。 (天火同人)
 
「族」は一族。
立場・身分・能力は違っても、同じ志を持つ同類をいう。
一致協力する時は、志すものが異なっていては成し得ない。
 
天火同人(てんかどうじん)は、
人と協同して同じ志を達成する道を説く卦(か)だが、
とはいえ同人は何もかも同じという意味ではない。
 
人物をよく見分け、弁(わきま)えて、
同志を集めることが肝心と教えているのである。
 
 
 
 
~帝王学の書~3月13日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆天地の位☆
 
天地の位を設けて、聖人能を成す。(繋辞下伝)
 
古の優れた人物は、天地の働きを明らかにし、
陰陽を定め、変化の理を世に用いた。
 
天の運行によって、地に雨や陽射しが注ぎ、万物を育てていく。
この働きを常道とし、物事の判断基準を定めたのである。
 
 
 
 
~帝王学の書~3月14日の『易経一日一言』(致知出版社)

☆険(けん)を見て能(よ)く止まる☆
 
険(けん)を見て能(よ)く止まる、知なる哉。
                  (水山蹇)
 
水山蹇(すいざんけん)の卦は
六十四卦の中でも四大難卦の一つであり、険難を表している。
 
「蹇」は寒くて足が凍(こご)え、前に進めないこと。
加えて険しい雪山に道を阻(はば)まれる。
すでに苦しみの渦中にあって平常心を失っているところに、
さらに道が閉ざされる状況である。
 
この険難を見極めて止まることは、優れた知恵である。
苦しみの中に止まるには、よほど腹を据えなければならない。
しかし、一旦腹を据えてしまえば、
見えなかった脱出の道が見えてくるものである。
 
 
 
 
~帝王学の書~3月15日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆止まるという行動☆
 
時止まるべければすなわち止まり、
時行くべければすなわち行き、
動静その時を失わず、その道光明なり。
                  (艮為山)
 
止まるべき時には止まる。
行くべき時であれば、躊躇(ちゅうちょ)なく進む。
 
「動静その時を失わず」動くにしても動かないにしても、
時を得ていれば、「その道光明なり」道は明るい、と教えている。
 
止まることは停滞ではない。
「止まる」という行為・行動である。
進むべき時に進むために、止まるべき時には止まる。
その決断が大切である。
 
 
 
 
~帝王学の書~3月16日の『易経一日一言』(致知出版社)

 ☆君子は幾を見て作(た)つ☆
 
君子は幾を見て作ち、日を終うるを俟(ま)たず。
          (繋辞下伝)
 
兆しがどんな結果を教えているかを知る者は
それを見てすぐさま行動し
一日を置かずに処理することができる。
 
このままでは危ういと感じてもすぐに行動せず
そのままやり過ごして大きな禍に至る事例は少なくない。
兆しを察したら素早く行動せよ、と易経は教えている。
 
 
☆ここから『吉田松陰』にワープ!
 
 成し難きものは事なり
 失ひ易きものは機なり。
 機来り事開きて成す能はず
 坐して之れを失ふものは人の罪なり。 
 
【訳】なし遂げることが難しいのは事業である。
   失いやすいのは機会である。
   機会が来て、事業を始めても
   なし遂げることができず
   何もせずにこの機会を失ってしまうのは
   人の罪である。
 
        ​『易経一日一言』(致知出版社)
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