こんばんは。
ピアノを購入する前におさえておくこと。
『防音対策』についてその他の方法をご紹介します。
お金のかかる順番に紹介しますね。
※防音材の大きさ、方法の規模、精密さによっては順番が前後する場合もあります。
アップライトピアノ編
防音パネル(アップライトピアノの背面の壁全体を覆うタイプ)
アップライトピアノはピアノの背面(壁側)から音を出す構造になっています。
※その音が壁に跳ね返って演奏者側に聞こえる設計です。
音が一番ぶつかる側の壁を防音材で覆ってしまおう!という発想の対策です。
二重サッシの窓
ピアノを置いている部屋の窓を二重サッシにする対処法です。
一枚のガラス窓よりはるかに遮音効果が期待できます。
防音板(ピアノ+椅子の下の床全体に敷くタイプ)
マンションなどで階下への防音+振動対策に有効かと思われます。
ピアノと椅子が板の上に乗っかりますのでその分位置が高くなります。
ピアノ内部のハンマーと弦の間に特殊なフェルトを介する加工を施す
ピアノの音はハンマーが弦をたたいて発音する設計になっています。
音を小さくするにはハンマーが直接弦をたたかないようにすれば良いのです。
つまり、何か柔らかいものを介してたたかせることでその分消音させるという対策です。
通常、特殊加工されたフェルト(布)と呼ばれるものを全てのハンマーと弦の間に置く加工を施します。
専門の業者がピアノ、ピアノの内部構造の一部をしばらく引き取って特殊加工するケースが多いようです。※もちろん、その間ピアノは練習できません。。。
アップライトよりグランドの方が加工料が割高になる傾向があるようです。
防音パネル(窓に装着するタイプ)
窓そのものを防音板で覆ってしまう対策方法です。
この場合、窓はパネルで覆われますのでその窓から部屋に外光は入らなくなります。
防音パネル(アップライトピアノの背面に装着するタイプ)
アップライトピアノはピアノの背面(壁側)から音を出す構造になっています。
※その音が壁に跳ね返って演奏者側に聞こえる設計です。
その構造に対応してアップライトの背面全部にわたって装着する防音板があります。
これによって背面から出る音量は大幅にカットできるという仕組みです。
短所は『演奏者側へのボリュームはそれほどカットされずに聞こえる』『ピアノ(弦)の振動』までカット出来ないという点です。
マンションの2階以上の階にお住まいでしたら振動は下の階への振動は気になるところかと思われます。
防音パネル(アップライトピアノの下に装着するタイプ)
ピアノの下に防音効果があるパネルを敷くことで床方向への音と振動を軽減するタイプです。
グランドピアノ編
基本的にはアップライトピアノへの防音対策と似ています。
以下、グランドピアノの構造上の違いから念のため触れておきたい対策を1つご紹介します。
防音パネル(グランドピアノの弦を上から覆うタイプ)
グランドピアノは音が上からでる構造になっています。
※正確には床方向にも同時に音は飛びます。
それを開けた大屋根(グランドピアノの大きなふた)へ反射させて向かって右方向(一般的に客席側)へ音を飛ばす設計です。
その音のでる上側を防音パネルで覆ってしまうという対策方法です。
※私の音大学院時代の練習室のピアノは全てこの対策が施されておりました。
もちろん、この場合は下(響板側)からの音を遮ることはできませんので演奏者にはそれなりの普通のボリュームで聞こえることでしょう。。。
その他、アナログ編
『アナログ』っていう表現は、要するに自前の生活にあるもので防音する方法です。
防音効果のあるカーテン
ホームセンターにいくとカーテンはものすごい種類が展示されています。
その中でも『防音・遮音』効果があるものを購入してピアノ防音対策の1つとする方法です。
だいたい厚手のものが多いような気がします。
窓側にレースカーテンも取り付けられるカーテンレールがあるのならこの際思い切って2重にして防音カーテンにしちゃう。。。とか ^^;
全てはピアノの為に。。。
毛布で覆(おお)う
(笑)。。。つまり、アップライトなら後方(壁側)を毛布等で覆ってしまうということです。
これは上記『防音パネル(アップライトピアノの背面に装着するタイプ)』の自前版です。
もちろん、『無料』。。。になりますでしょうか。^^;
マフラーペダル(消音ペダル)を下したままで弾く
これはアップライトならではのペダルの機能です。
真ん中のペダルを下した状態にするとピアノの弦とハンマーの間にマフラー(薄めの布)を介して演奏することになります。
ハンマーがフエルト(布)の上から弦をたたくことでその分『消音効果』があるという機能なのです。
短所は、鍵盤を弾いた時にハンマーが連動して弦をたたくニュアンス(いわゆる“タッチ”)の感覚が得られにくくなるということでしょう。
原因として、ハンマーと弦の間に下がった1枚のフェルト(布)を連打的にたたくので『ばらつき』がどうしても発生することです。
※音のばらつき、音色のばらつき、響きのばらつき、etc.
最後に、、、
防音対策で一番大切なのはマナーであるということに触れておきます。
防音対策で一番大切なのはマナーであるということに触れておきます。
いかに上記の対策全てを講じようとも、音が完全に『防音』されることはありません!
例えピアノ可のマンション等にお住まいであったとしても。。。です。
※ピアノ可のマンションというのは先に述べた生活防音対策が施された意味合いであって、ピアノを24時間弾いても差し支えないという意味ではないのです。
その為には、ピアノを弾く時間を決めるということが大切。
※住居の管理者によっては予めルールとして定めているところもあります。
一般通念として午前9時(10時)~午後18時の間が受け入れられているように思われます。
その時間帯以外は絶対弾かない、音を出さない!ということが所有者としての『マナー』です。
じゃ、一戸建てならそれほど気にしなくとも大丈夫???
ここが結構落とし穴のような気がします。
一戸建てでも音は外に漏れます。
ましてや夜中ともなれば日中気にならない音ですら隣近所に届くのですから、ピアノの音は間違いなく気になる程度に聞こえることでしょう。
その点は、一戸建てとしての防音対策をしっかり済ませておくことや、どの程度音が外に漏れている等を確認しておくと良いでしょう。
あれ?電子ピアノは!?
もちろん、ヘッドフォンしたからって真夜中いつでも弾けるわけではないでしょう。
カタカタ。。。コトコト。。。っていう鍵盤の音は電子ピアノ、サイレントピアノにつきものです。
これらに対しての防音、防振動対策についても床にパネルを敷く等で対策できると思いますよ。
いかがでしたか?
防音対策をしっかりすることで気持ち良くピアノの練習に集中できることでしょう。
あなたのピアノ独学が実り多いこと祈って。