こんばんは。
ピアノを購入する前におさえておくこと。
今回も『防音対策』について。
専門業者に頼らず自分でできる防音対策についてお話しします。
『インシュレーター』
インシュレーターとはピアノの脚の末端のキャスターを乗せるモノという認識が多いのではないかと思われますが、
じつは、通常のケースでは『防音対策』として機能しております。
※通常のケースでは。。。とはもちろんそれ以外の目的もあるのです。
ゴム製のものが多く出回っているかと思われます。
その中にピアノのキャスターをすべて収めると、ピアノの(弦の)振動を吸収する役割があるのです。※insulatorとは元々絶縁材という意味合いの言葉です。遮断の作用を目的としているのです。
例えば、マンションの2階以上の階にお住まいで、下の階への振動が気になるからインシュレーターを履(は)かせるという事はよくあります。※ここでは楽器可の住居を想定しております。インシュレーターだけでは振動を全て遮断できません。
インシュレーターは楽器を購入すると同時に一緒に購入したり、付属品として付いてきたりしますのでほとんどのピアノ所有者の方は無意識にインシュを履いた状態でピアノを練習されているのではないでしょうか。
仮に、お持ちでない方はピアノ楽器店で比較的安価に購入できます。
ピアノにインシュレーターを履(は)かせる前に!
1つコツをお伝えしておきます。
段ボールをインシュレーターの下面の大きさ程度にハサミで切り取ります。
インシュレーターはアップライトピアノのキャスターの数と同じ4つ必要となりますので4つ準備下さい。※グランドの場合は3つとなります。
切り取った形は正方形っぽくても、丸っこい形でも良いです。
とにかくインシュが段ボール片の上に乗っかった状態で床に置ける大きさにすることがポイントです。
なぜ、こんなことをするのか?とい言いますと。。。
ゴム製のインシュレーターをそのまま床に置いてピアノを乗せると、しばらくするとゴム製のインシュレーターが床にくっついてしますからです!
何年もその状態で置いていると床にくっきりとインシュの跡が残ります。
※夏の暑い時期にゴムが溶け出してくっついたり。。。するのでしょう。なにせ、軽くても200kg後半の楽器をのせているのですから。。。^^;
実際に、段ボール片を敷いた状態でインシュレーターを乗せ換える際、大人2人が必要となります。
そして、くれぐれもピアノを持ち上げる際は注意して下さい。
※腰の弱い方はやめた方が得策です。グランドでやる際は業者に頼んだ方が良いです(出来ないことはないですが、その方が安心!)。
あくまで自己責任という大前提でお願いします。
持ち上げる人はピアノの一方の側面にたって横から両手でピアノを持ち上げると同時に。。。
もう一人はインシュの床面を段ボール片にあてた状態でアップライトピアノの下をのぞきながら、『せぇ~の。。。』で上がった瞬間にキャスターの下に素早くインシュレーターを置きます。
アップライトピアノって低音側の方が重く作られていますので同じ作業でも高音側より難しいです。
私なら、同じように段ボール片を敷いてその上にインシュレーターを置きます。
※いずれにしれも絨毯は凹みますのでこの点は個々人の自由かと思われます。
じゃ、畳(たたみ)は?
この場合、薄めの板を用意して頂き、畳のキャスターが位置する所に板を置いてその上にインシュレーターを置いて、更にピアノをのせます。※板は厚さ1cm~1,5cm以上が望ましいでしょう。全体で200kg後半をのせても割れない、歪まない厚さです。
板はピアノのキャスター2つずつ同時に乗る長さで2枚が良いでしょう。
なぜかというと、先ほどの段ボール片の要領で正方形で板4枚だと、その形で畳に跡がつく可能性があるからです。
ですので、『縦幅(壁から鍵盤側へ向けて)』で板の長さをとって、一枚の板にキャスター+インシュが2つ同時に乗る状態がよろしいかと思われます。※横幅で取ると手前(鍵盤側)の板が演奏時に邪魔になります。
それでも、多少の凹みは覚悟して下さいね。畳はどうしても柔らかい素材ですので仕方ないです。※ここで、畳がインシュレーター(絶縁体)代わりになっている点→防音対策にお気づきですか?
もちろん、板に乗っかるぶん畳からのペダルやピアノ本体が高い位置になりますのでペダルの下に同じ厚さの板など敷く、椅子の高さを変える、etc.等の微調整も必要になってきます。
いかがでしたか?
あなたのピアノ独学が実り多いことを祈って。