朝
朝食を作りながら
2人で楽しく喋っていたとき
突然
「殺すぞ」
と言われた。
何の会話で
何の流れでそう言われたのかは
覚えていない。
ただただ、「殺すぞ」という言葉が
衝撃すぎて
何を話していたのか飛んでしまった。
本人は冗談で言っているつもりの
様子だったことは覚えている。
でも、冗談でも言っちゃいけないことがある。
他人からそんな事を
言われたことが無かったので
ひたすらショックで
涙が止まらなかった。
お腹に子供がいるのに
怖かった。
この子と私は殺されるんだろうか。
フワちゃんがやすこに
「死んでくださーい」
と言ったのが炎上するのも当たり前だよ。
そんなこと言っちゃいけないんだもん。
私はその日から寝込んでしまい
翌日も起き上がれなかった。
2日後
「冗談でも殺すぞって言わないで」
とお願いしたら
案の定不機嫌になって
無視が始まった。
またか、と思った。
数日後、突然プレゼントをしてきた。
モラハラから抜け出せた今ならわかる。
あれがハネムーン期なんだ。
支配するための暴言や暴行が
突然行われ
恐怖で何も出来なくなったところに
詫びをする。
本当の自分は優しいんだと思わせる。
私も、本当の彼は優しいんだと錯覚し
彼を怒らせた私が悪いんだと錯覚する。
突然殺すぞと脅された被害者に
何の非があるというのか。
そんな目に遭っている女性が
1人でも減ってほしい。
自分という存在を無価値にされ
死んだように
息をひそめて生きるなんて…。
私は異常な支配欲で生きてる男のために
生まれてきたわけじゃない。