架空の組織や競技を題材としているのか?ややこしい小説について | 西本朱希オフィシャルブログ「朱鬼」Powered by Ameba

架空の組織や競技を題材としているのか?ややこしい小説について

クライアントさんが、

「最近読んで面白かった小説」

・・について話されていたのですが、

 

その設定がやけに、

一般の人が読んだら

ノンフィクションと勘違いしてしまう

ボディビル競技関係の

フィクション小説の様なので

 

気になって

かなり斜め読みではありますが

一気に読んでみた・・

「我が友スミス」

という本・・・

 

そこに出てくる 「BB協会」 は

「戦後間もない頃から、日本のボディビルを牽引してきた団体」で

日本で始めてボディビルの大会を開催したのが

1956年で、女子はその27年後の1983年・・・

と書いてあるので

玉利会長が発足させたJBBFの事だ・・となるので

ここは現実にある団体の事なのです。

 

ですが、

女子の「ボディビル」が「フィジーク」という競技に変更されたのをきっかけに、

Gジムから独立してパーソナルジムを開いたO島という登場人物は、

ボディビルで「7連覇」した女性・・で

この女性がBB協会の理事を務めている・・ということになっているのです。

ここは、ノンフィクションです。

 

そして、女子のフィジークは

フィジークと、ボディフィットネスやビキニなどが

合体した競技内容になっていて

ステートメントピアスなどのアクセサリーが必須とかで

主人公が、わざわざ病院にピアスを開けに行ったりするんです汗

 

フィジークのジャッジは

ヒールを履いて規定ポーズ

(ダブルバイセプスやサイドチェスト、

バックだプルバイセプス、サイドトライセプス)

を取って、ヒールウォーキングもする・・・!?

 

(女性だからって、ヒールやピアスなんて必要ないと

主人公が反発するというのが、この小説の落ちなわけなんですが・・

 

私の知ってるフィジークは、

アクセサリーが必須なわけでは無い・・はずだし

ヒールは履かずに裸足で行なう競技です)

 

賞金を、優勝したら300万円もらえるとか書いてあったかな?

(現実でもこんな賞金が出たら、

もっとこの競技を行なうことで道が開けていたかと思いますけどね・・

サプリメントとトロフィーだけでしたからねぇ・・。)

 

ついでに、これって名誉毀損にならんかね・・?と思ったのですが

「YYGというステロイドは、大会で去年まで認められていた」

なんて書いてあるんです。

 

これ、玉利会長が観たら、

卒倒しちゃうんじゃないでしょうかね

オリンピック競技としても、認められるように

ひたすら尽力されてましたもんねぇ

ステロイドどころか

減量のために使用したサプリメントに興奮剤が含まれていて、

そのサプリメントの摂取が下人で

出場停止になった選手もいたんじゃなかったかな?

 

JBBFは、日本アンチドーピング機構(JADA)に加入しているので

JADAが認めていない薬物は

市販薬の風邪薬に入っている物でも禁止なんです

だから、2008年の全日本の5日前に

38℃近くの熱を出したときでも

一切薬を飲まずに、ひたすら暖かくして寝込んで

当日咳き込みながら出場しましたもん・・私パー

 

(医者から薬を処方してもらう場合も

試合が近いときには

JADAのリストを見せて処方してもらってました)

 

トップ選手は

JADAに毎日の居場所情報を常に送るんです。

「抜き打ちする場合は、この日は何時なら必ずここにいます」

っていうのを、一覧にして四半期毎に提出するんです。

 

・・書いた居場所に、検査時に不在だと

ペナルティーをもらい、3回繰返すと出場停止を受けるので

私は毎日の居場所を

「朝6時半~60分、自分の住居」にしていて

だから、検査員の2人の女性は、毎回、

私の抜き打ち検査時には

朝一の電車に乗って、家まで来て下さってました。

 

検査の検体の扱いについても

この小説では

JADAの検査後の流れとは異なってました。

 

検体は、二つの瓶(AとB)に分けるのですが、

JADA公認の日本唯一の分析機関である

三菱化学目ディエンスという会社に送られるまでに

すり替えなどが絶対にできないように、

1度閉めると、2つとも開けることは

絶対にできない作りになっているんです。

 

その分析機関・・以外の人間が

その検体で簡易検査なんて、絶対にしないはずなのですが

(そんなことしたら、選手を守れないじゃないですか)

 

この小説の説明では

2つの検体の1つだけを検査機関に送って

もう一つは

当日その場で簡易検査を行ない

おおよそ陰性か陽性かが判明する

・・・なんて書いてありましたが

ありえません。

こういうことをJBBFが行なってます・・みたいに

物語としてでも書いて良いものなんでしょうかねぇ?

こういうこと、私にはよく解らないのですが

 

なんだか・・中心となる題材について

きちんとリサーチすべき部分を省いて書いてしまった本

にしか、私は思えなかったのですが

 

そんな風に感じる私が変・・なのかなぁ??

 

・・・「果てなき渇望」の増田晶文さんに

今回私が読んでみた、この本について

どう感じるものか

ちょっと感想聞いてみたいものだなぁ

 

増田さんが、

「こういうのも全然ありだよ、良い本だと思うよ・・」

なんて答えて、説明してくれれば

 

小説というのは

そういうもんなんだぁ~とかって

納得できるかな・・とは思うんですよね。。にひひ